エルトン・ジョンが友人の故ジョン・レノンとその妻オノ・ヨーコの「復縁」にひと役買ったというエピソードの内幕を明かした。(フロントロウ編集部)

ジョン&ヨーコ、「復縁」の内幕

 シンガーのエルトン・ジョンは、10月15日に発売された自伝本『Me: Elton John Official Autobiography(ミー:エルトン・ジョン・オフィシャル・オウトバイオグラフィー)』(以下『Me』)の中でイギリス王室のエリザベス女王やマイケル・ジャクソンといった、プライベートで親交が深い超ビッグな著名人たちの衝撃的な暴露話の数々を披露して注目を集めているが、同著には、ザ・ビートルズの故ジョン・レノンと日本人妻で前衛芸術家のオノ・ヨーコの伝説的な「復縁」の内幕についても綴られていることがわかった。

画像: ジョン・レノン&オノ・ヨーコ

ジョン・レノン&オノ・ヨーコ

 生前のジョンと非常に親しく、ジョンとヨーコの長男ショーンのゴッドファーザーに選ばれたことでも知られるエルトンは、1970年代にジョンとヨーコの関係が一時破綻していた時期のことについて『Me』で回想。ジョンとヨーコを再び結びつけた自身発案によるジョンとの“賭け”について振り返った。

画像: エルトンの自伝本『Me: Elton John Official Autobiography』。

エルトンの自伝本『Me: Elton John Official Autobiography』。

 1974年にリリースされたエルトン参加のジョンのヒット曲「真夜中を突っ走れ(Whatever Gets You Thru The Night)」について、「絶対に売れるはずがない」と言い張っていたというジョン。

 エルトンは、同楽曲について消極的なジョンに、もしもこの曲が米ビルボードチャートで1位を獲得することができたら、その年の感謝祭に行なわれるマディソン・スクエア・ガーデンでの自分のコンサートに出演して欲しいと賭けを申し込んでいた。

 結果、「真夜中を突っ走れ」は大ヒット。ジョンの人生初の1位シングル曲となり、賭けに負けたジョンが約束通り、エルトンとともに舞台に立ち、デュエットを披露することになったというのは有名な話。

画像: 1974年、エルトンのコンサートにゲスト出演したジョン。

1974年、エルトンのコンサートにゲスト出演したジョン。

 ビートルズ解散後、ほとんどステージでパフォーマンスを行なうことが無かったジョンは、当時別居中だったヨーコだけは絶対にコンサートに招待して欲しくないと懇願。しかし、ヨーコはコンサート会場を訪れ、2人は楽屋で再会を果たし、その夜、同じホテルに戻り、復縁を果たしたという。

 この時のヨーコの行動について「もちろんヨーコは現れたさ。すごくヨーコらしい行動だと思ったね」と綴ったエルトン。「ジョンとヨーコは復縁した。そして僕のゴッドサンである長男のショーンを授かり、その後、ジョンは専業主夫となるため、あのダコタハウスでの暮らしを始めた」と自身が2人の再会に協力し、キューピット的な役割を果たすことができた喜びをしみじみと振り返った。

画像: ジョンとヨーコの息子ショーン・レノンとヨーコ。2014年のグラミー賞にて。

ジョンとヨーコの息子ショーン・レノンとヨーコ。2014年のグラミー賞にて。

 その後、しばらくの間ショーンの育児に傾倒したジョンだったが、ミュージシャンとしての活動を再開を決意。しかし、その矢先の1980年12月8日、狂信的なファンの凶弾に倒れ、帰らぬ人に…。ジョンがエルトンの賭けに負けたことがきっかけで出演したコンサートは、ジョンにとって生前最後のコンサート出演となってしまった。


引退宣言にはジョンから学んだことも影響している?

 現在引退ツアー中を敢行しているエルトンは、3年間にわたるツアー終了後、引退することを発表している。

 その背景には、夫のデヴィッド・ファーニッシュとの間にもうけた2人の息子ザッカリーやイライジャともっと多くの時間を過ごしたいという思いがあるといい、それはエルトンが、ゴッドファーザーとして、まだ幼い頃に父であるジョンを失くしたショーンの不憫な姿を見てきたことが影響していると以前エルトンは英Mirrorに語っていた。

画像: 2018年、自身が制作総指揮&音楽を担当したアニメ映画『名探偵シャーロック・ノームズ』のロンドンプレミアに長男イライジャと次男ザッカリー、夫のデヴィッドとともに登場したエルトン。

2018年、自身が制作総指揮&音楽を担当したアニメ映画『名探偵シャーロック・ノームズ』のロンドンプレミアに長男イライジャと次男ザッカリー、夫のデヴィッドとともに登場したエルトン。

 エルトンはさらに『Me』の中で、ジョンとともにニューヨークのザ・シェリー・ネザーランド・ホテルの一室でコカインを使用してハイになっていたところ、ドアを叩く音が聞こえ、覗き穴から外を見ると、そこには2人の友人であり、“ポップアートの騎手”と呼ばれる芸術家のアンディ・ウォーホールが立っており、部屋に迎え入れるべきか悩んでいたところ、ジョンから「お前は、鼻の穴からコカインの“つらら”が垂れ下がっている姿をアイツに撮られたいのか? 」と聞かれ、結局アンディの訪問を無視したという、まるで夢のような逸話も明かしている。(フロントロウ編集部)

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