マイリー・サイラスが、新恋人のコーディー・シンプソンと登場したインスタグラムライブ配信中に「あるまじき発言」をして、自身が長年サポートしてきたLGBTQ+コミュニティの多くを敵に回した。(フロントロウ編集部)

「禁断のジョーク」が物議

 シンガーのマイリー・サイラスは、性別や性自認に関係なく人を愛する“パンセクシュアル(全性愛者)“であることを告白し、これまで男性との恋愛についても、女性との恋愛についてもオープンにしてきた。

 クィア(※)を明言しているマイリーは、2014年にはLGBTQ+の若者を支援するチャリティ団体「ヒッピー・ハッピー・ファウンデーション(Hippie Happy Foundation)」を設立。それ以外にも、熱心にLGBTQ+コミュニティをサポートしてきたが、ここへ来て、彼女の“笑えないジョーク”がクィアの人々から大きな反感を買っている。

※LGBTQ+のQにあたる言葉。使う人によって意味が変わるが、現代においては、「異性愛者」や「心と体の性が一致している人」以外の人のことを意味することが多い。

画像: 「禁断のジョーク」が物議

 問題視されているのは、マイリーが新恋人でシンガーのコーディー・シンプソンと一緒に行なったインスタグラムでのライブ配信中にしたある発言。

 これまで、複数の女性とのロマンスを経験し、男性である俳優のリアム・ヘムズワースとの10年愛、結婚・スピード離婚を経験したばかりでもあるマイリーは、このタイミングでコーディーと恋愛関係に発展したことについて、「私は今まで、ごりごりのフェミニスト・モードに入っていて、なかなか男性と恋をする気にはなれなかったけど、彼のことは受け入れられる」と彼女なりの理論を展開して、おノロケ全開。

画像: 交際中のコーディー・シンプソンとは連日SNSを通じておノロケを連発。

交際中のコーディー・シンプソンとは連日SNSを通じておノロケを連発。

 そこまでは特に問題は無かったのだが、その後、世間の女性たちに対して冗談まじりに呼びかけた、マイリーのこんな発言に多くの人が眉をひそめている。

「みんな、世の中には、いい男だっているよ。あきらめないで。ゲイにならなくたって大丈夫。男性器がついた“いい人”だってちゃんと存在するから。ただ、見つけなくちゃいけないってだけ。“いい男性器”を持った“いい人”を見つけなきゃね。わかるでしょ?」

 セクシュアリティ(性的指向)について、あたかも容易に変えられるものであり、自由に選べる“選択肢の1つ”であるかのように表現したこのマイリーの言い方に世間は騒然。

 さらに、それに続く彼女のこんな発言にも、疑問の声が相次いでいる。

「私はずっとゲイになるしかないと思ってた。だって、世の中の男はみんな邪悪だと思ってたんだもん。でもそうじゃなかった。世の中には男性器がついてるけど“いい人”だってちゃんといる。私はこれまでに人生で1人しか出会ったことはないけど…まあ、その人は今、私と一緒にライブ配信してるんだけどね」

 最後の「人生で1人しか出会ったことはない」というコメントは、コーディーを絶賛して言ったものだと思われるが、これについては、遠回しに、元夫のリアムを“いい人ではない”と批判しているようだとも推測されている。

画像: 元恋人のリアム・ヘムズワースとは通算10年にわたる関係を実らせて2018年末に結婚したが、その約8ヵ月後に破局。リアムが離婚を申請し、成立を待っている。

元恋人のリアム・ヘムズワースとは通算10年にわたる関係を実らせて2018年末に結婚したが、その約8ヵ月後に破局。リアムが離婚を申請し、成立を待っている。


LGBTQ+コミュニティを失望させる

 LGBTQ+コミュニティを深く理解しているはずのマイリーが、突拍子もない発言をしたことに、ジョークだとはいえ、たくさんの人々が「これは同性愛者やバイセクシャルを軽視する発言」、「マイリーがクィアの女性をこんな風に侮辱するなんて」、「たとえ冗談だとしても絶対に言うべきじゃなかった」と落胆と怒りを露わに。

 一部では、マイリーがクィアやパンセクシャルを公言していることすらも、「じつは注目を集めるためだけにやっているんじゃないの?」と不信感を漏らす声まである。

画像: LGBTQ+コミュニティを失望させる

 これまでにも過激な発言や、ダークユーモア溢れるジョークなどがたびたび話題となってきたマイリーだが、女性も男性も、あらゆる人を傷つけるような今回の発言は、完全に的外れで笑えないと酷評された。


マイリーが弁解

 批判が大きくなったことを受け、マイリーがツイッターを通じて自身の発言の真意を説明。

 「だだ、ヒドイ男たちについて愚痴っただけなんだけど、はっきり言わせて。性的指向は選ぶものじゃない。生まれつきのもの。自分も属するLGBTQ+コミュニティを守ることは、私にとってこれまで一番優先してきたこと」とコメントした。(フロントロウ編集部)

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