大物ラッパーのエミネムが、ドナルド・トランプ米大統領とその家族を“脅迫”したおそれがあるとして、シークレットサービスによる尋問を受けていたことが明らかになった。(フロントロウ編集部)

「トラップ批判」したラップが原因で政府が動く

 スリム・シェイディのニックネームで知られるラッパーのエミネムといえば、ドナルド・トランプ米大統領に対してたびたび批判的な言葉を口にしているセレブのひとり。

画像1: 「トラップ批判」したラップが原因で政府が動く

 2017年10月には、BETアワードで披露したフリースタイルのパフォーマンスでトランプ大統領への沸き立つ怒りを爆発させたほか、同年12月には、米Vultureに掲載されたインタビューでは、「彼(トランプ大統領)を見ると腹が立つ。ムカつくから今じゃニュースも見れない」と、とくにトランプ氏が大統領に就任した2017年のエミネムは、トランプ大統領を激しく批判していた。

 そんなエミネムが2017年にリリースした、アルバム『リバイバル』の収録曲「フレイムド(Framed)」が原因で、なんと米政府機関のシークレットサービスから尋問を受けていたことがこの度わかった。

 ことの発端は、米メディアのTMZの社員がシークレットサービス宛てに、「あなたの組織が(大統領の)長女イヴァンカ・トランプに対するエミネムの脅迫的な歌詞について捜査しているのか知りたい」というEメールを送ったことから。

 問題の楽曲「フレイムド」は、殺人を連想させるワードが並ぶダークな楽曲で、歌詞にはトランプ大統領の長女イヴァンカ・トランプの名前が登場し、彼女を「バカなブロンドガール」と呼び、彼女を「池に捨てた」とラップする部分がある。

 これを受けて、シークレットサービスが2017年末にエミネムの弁護士を通してコンタクトを取り、2018年1月18日にエミネムを“注意すべき市民”として尋問を行なったことが、米Buzzfeedが手に入れた40ページにも及ぶ書類によって明らかになった。

画像2: 「トラップ批判」したラップが原因で政府が動く

 この書類によって、シークレットサービスがエミネムを「脅迫的な歌詞」を基に尋問したことが判明し、同組織はエミネムが「不適切な態度を見せた」ために「警護される者(=大統領一家)を脅した」と表現した。

 さらにこの書類には、「マザーズ(※エミネムの本名)が米大統領とその家族に対して脅しのコメントをしたのは今回が初めてではない」とし、上記に述べた2017年のエミネムのトランプ批判の事例も記されている。

 ちなみに、エミネムが政府機関に捜査されていることは、以前からウワサになっていた話。

 2018年のアルバム『カミカゼ』の収録曲「ザ・リンガー(The Ringer)」にある、「エージェント・オレンジ(※トランプ大統領のこと)がシークレットサービスを送ってきた/対面して俺が彼を傷つけているのか/もしくはテロとリンクしているのか聞きたがっている」という歌詞から、ファンの間で囁かれていた疑惑が、今回、事実だったということが正式に明かされた。

(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.