「夢の国」に行くための資金を失った少年に粋な対応
今年9月にアメリカのフロリダ州からほど近いバハマ北部に上陸し、甚大な被害をもたらしたハリケーン「ドリアン」。この大型ハリケーン接近の影響で、フロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(以下ディズニーワールド)も、閉園時間を早めるなどの対策を講じたことが話題になったが、この裏である感動的な出来事が起こっていた。
フロリダ在住の6歳(当時)の少年ジャーメイン・ベルは、7歳の誕生日をディズニーワールドにあるアニマル・キングダム(※)でお祝いするために、約1年前からコツコツと貯金して、入園料や旅費などの資金を用意してきた。
※ディズニーワールドにある4つのディズニーパークのひとつで、アトラクションのほかに本物の野生動物が暮らすジャングルやサバンナなどのエリアがある。
しかし、そんなジャーメインと彼の家族にもドリアンの脅威が…。ちょうどサウス・カロライナ州にある祖母の家に遊びに来ている時に、ドリアン接近の影響で避難を余儀なくされたジャーメインは、同じように避難している人たちのための食料や水を、ディズニーワールドに行くために貯めていたお金を使って購入。ホットドッグやペットボトルの水を道行く人たちに渡すという支援活動を自主的に行ない、多くの人たちの手助けをしたが、結果的に貯金していたお金を全額、この支援活動のために使い果たしてしまった。
結局、夢にまで見たディズニーワールドへ遊びに行くことは叶わなかったが、ジャーメインの誕生日当日に奇跡が起こった。なんと、ジャーメインの自宅をミッキーマウスとディズニーワールドのキャストがサプライズ訪問し、ジャーメインと彼の家族をディズニーワールドに招待してくれたのだ。
自宅に本物のミッキーマウスが来たというだけでも夢のような出来事だが、さらに諦めていたディズニーワールド行きが決まり、ジャーメインは大喜び。米CBSによると、その後無事に家族とともにディズニーワールドへやって来たジャーメインは、VIP待遇で歓迎され、お目当てのエリアで遊びつくしたそう。(フロントロウ編集部)