アメリカのプロレス団体WWEが、サウジアラビアで史上初の女子戦を行うと発表。サウジアラビアは男女の格差が非常に大きく女性のプロレス参加はこれまで禁止されていた。(フロントロウ編集部)

歴史に名を残すショーに

 米プロレス団体WWEは10月30日、サウジアラビアのキング・ファハド国際スタジアムにて、サウジアラビアで史上初の女子プロレスリング試合を行うと発表した。

 拳を交えるのは大人気プロレスラーのナタリア対レイシー・エバンス。ナタリアは自身のツイッターに200万人以上のフォロワーを持ち、レイシーは元アメリカ海兵隊でSWATに似た特別なチームにいた。どちらの選手も人気が高く、熱い試合になりそう。

画像: ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.

©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.

 WWEではかつて女性プロレスラーのことを、「ディーバ」(日本語で「歌姫」や「才能ある女性」という意味)と呼んでいたけれど、2016年ごろその制度を廃止。男性と同じ「スーパースター」という呼称を用いるようになった。このようにWWEでは男女差別をなくす革命が活発に行われているため、非常に注目すべきスポーツの1つともいえる。WWEの役員、ステファニー・マクマホンは「近い将来、女子の選手数が男子の選手数と同じぐらいになってもいい」と発言している。

 サウジアラビアは厳格なイスラム教徒が多く、女性の外出時にはアバヤと言われる全身がすっぽり隠れる布を身に着けなければならない。女性の自動車運転は2018年まで禁止されていて、同年まで女性がサッカースタジアムでサッカー観戦することも許されなかった。

画像: アバヤを着た女性(イメージ)

アバヤを着た女性(イメージ)

 ちなみに世界的人気俳優の「ロック様」ことドウェイン・ジョンソンもこのWWE出身のプロレスラー。そのロック様と同世代のレスラーであるトリプルHは女性選手がサウジアラビアでの試合をすることに対し、それぞれの国の宗教や文化が異なっていることを認めながらも、「WWEは女性の進化の最前線にある」とコメント。様々な場所に変化をもたらすきっかけを作りたいという意向をしめした。

 WWEは、日本からも中邑真輔やアスカなども参加している大人気のプロレス団体。アメリカでプロレスは日本よりもポピュラーなスポーツ。

 サウジアラビア発の女性プロレスラーによる戦いは、日本時間10月31日深夜にWWEネットワーク(日本語実況版有り)でライブ配信される。(フロントロウ編集部)

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