つねに「お客様は神様」という姿勢で、どんな小さなトラブルにも真摯に向き合って対応することで知られるディズニーが、客からのクレームにめずらしく「反論」をして話題になっている。(フロントロウ編集部)

意外な事実が明らかにされる

 “夢の国”として知られるディズニーランドを訪れたお客さん、通称ゲストに夢のような時間を過ごしてもらうために、きめ細やかなサービスを大切にするディズニーが、クレームをつけてきた客にめずらしく「反論」をした。

 事の発端は、アメリカのフロリダ州オーランドに位置する世界最大級のディズニーリゾート「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」(以下ディズニーワールド)の敷地内にある、カリビアン・ビーチ・リゾート・ホテル(Caribbean Beach Resort Hotel)にチェックインをした家族が、自分たちの部屋でゴキブリの死骸や使用済みのコンドーム、さらにむき出しになった電線を発見し、ホテル側にクレームをつけたことにある。

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 クレームを受けてホテル側はすぐに別の部屋を用意したが、一家が再び「汚すぎる」と文句をつけてきたため、最終的にディズニーワールドにあるホテルの中で最もラグジュアリーで、ランクの高い「ディズニーズ・グランド・フロリディアン・リゾート・アンド・スパ(Disney's Grand Floridian Resort & Spa)」へと移ってもらうことになった。

 この件はこれで丸く収まったように思えたが、じつはこの話にはまだ続きが…。今回の件について、米Fox Newsがディズニーの広報に取材をしたところ、驚きの答えが返ってきた。

 「この家族は我々からの補償を過去5年間のあいだに何度も受けています。(クレームをつけておきながら)それでもまた戻って来るのです。先日のクレームは事実と違ってかなり誇張されたもので、彼らは自分たちの旅をより良くするために、そういった行動を起こしたのだと思います」

 なんとこの家族がディズニー側にクレームを入れるのはこれが初めてではなく、この5年間のあいだに何度も同じようなことがあったというのだ。過去にどういったトラブルがあったのかまでは明らかにされていないが、ディズニー側はそれを承知のうえで、今回もこの“クレーマー一家”からの要望を聞き入れ、可能な限りの補償を行なったのだそう。

 補償してもらうためにクレームをつけてきたのだとわかっていても、客のことを考えてきちんと対応するあたりはさすが夢の国。(フロントロウ編集部)

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