『マチェーテ』主演のダニー・トレホが、重度の薬物中毒を克服し立ち直れた理由を米Varietyに告白。その平易ではなかった道のりを語った。(フロントロウ編集部)

「コワモテ」で大人気の悪役俳優の苦難

 1944年生まれのダニー・トレホは、映画『マチェーテ』シリーズや映画『スパイキッズ』に出演し、そのコワモテなルックスを生かした芝居で大人気。両親はメキシコからの移民で、父親は建設作業員だったトレホ。10代から20代ごろまでは、重度の薬物中毒だったという。

画像: ©AR FILMS

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 ダニーが初めて大麻を吸ったのはなんと8歳の時。叔父の勧めで非行に手を染め、その後12歳までに飲酒、14歳の頃にはヘロインを打ち始めたという。

 薬物や飲酒に夢中になったダニーは、すぐ麻薬の売人になり、10代から20代の前半までは、刑務所を入ったり出たりする生活だった。24歳の時に、ダニーは覆面警官にヘロインを売ろうとしたために逮捕。

 ダニーは刑務所に入るたび、断薬のための集団セラピーで、「アルコール依存や薬物中毒は、放っておくと死んだり精神に異常をきたしたり、投獄されたりする」と言い聞かされたことを思い出したそう。

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 そんななか、偶然にもダニーに救いの手が差し伸べられた。20代のなかごろ、ある男性が回復コミュニティに参加しないかと持ち掛けてきたそう。ダニーは男性から「参加してみて。何も失うってわけじゃない」と言われ目が覚め、なんとそれきり薬をやめた。そしてコミュニティやセラピーに積極的に参加し続け、麻薬中毒者のための更生カウンセラーになるほどまで回復を遂げた。

 当時トレホは俳優に興味がなかったけれど、これもまた偶然映画のエキストラとして活動するようになり、偶然参加した映画『暴走機関車』の撮影現場で、刑務所にいたときにボクサーのチャンピオンだったということが知れ渡り、ボクサー役という配役をされたことで、俳優としての道をスタート。その後、大小問わず300本もの映画に名を連ねる俳優になった。

 そんなダニーは、自分自身が麻薬に再び手を染めないようにするための手段として、「他の人への恩返しをする」という精神を受け入れてきたそう。そして、自分の人生について「私に起きた全ての良いことは、私が他の誰かを助けることの原動力になった」と語っている。

 なんとダニーは今でも、どんなに忙しくても断薬のセラピーに通っているそう。

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 彼は「正直、節酒と断薬は、当事者の周りのサポートシステム次第と言ってもいいでしょう」と言う。そして、悪癖に悩んでいる人は、麻薬をやっていないうえに、他人にもやらせないように気を配ってくれる友人に囲まれて過ごすべきだとアドバイス。そして、ダニーはこう続けた。「もしそうしたら、自分がその友達と出かけたときに、つい『なあ、大麻かビール飲んでいかないか?』と言ったとしても彼は拒否し、『セラピーに行こう』と言ってくれるはずです」。

 ダニーは、“とても悪人顔“としても知られ、実際に悪役も多いけれど、麻薬の更生カウンセラーとして活躍しながらも、母親の夢をかなえるためにドーナツ屋を開いたり、交通事故で車内に取り残された赤ちゃんを救ったりといったエピソードもあり、“とても人格者”であることで知られている。(フロントロウ編集部)

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