※この記事には『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』のネタバレが含まれます。
大ヒット上映中の『IT』完結編
映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』は、スティーヴン・キングの小説『イット』を原作にした2017年のホラー映画『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』の続編にして完結編。
本作は前作から27年後を舞台に、大人になった“ルーザーズクラブ”たちが恐怖の殺人ピエロ、“ペニー・ワイズ”と対峙する様子を描いている。
公開初日から3日間の興行収入が196億円を超える大ヒットを記録している本作には、実はあの「有名ホラー映画」からのパロディがあることをご存じだろうか。
恐怖シーンでまさかのオマージュ
パロディを見ることができるのは、ジェシカ・チャステイン演じるベバリーが、ペニー・ワイズによってトイレの個室に閉じ込められる恐怖のシーン。
ペニー・ワイズは、トイレの個室を何度も開け閉めしながらベバリーを苦しめる幻影に変身する。その中に登場する一人が、幼少期にいじめっ子グループのリーダーだったヘンリー・バウワーズ。血まみれのヘンリーが「Here’s Johnny!」と叫ぶそのセリフ、ほかでもない1980年の映画『シャイニング』のオマージュ!
映画『シャイニング』は、『IT』シリーズと同様に、スティーヴンの小説が原作。
この「Here’s Johnny!」というセリフは、映画『シャイニング』のポスターとしておなじみ、ジャック・ニコルソンがドアの隙間からこちらを見ているシーンで発せられたアドリブだった。
『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』の日本語字幕では「お客様だよ!」と訳されているけれど、「Here’s Johnny!」は直訳すると「ジョニーだよ!」となる。
このセリフの元ネタは、米ご長寿トーク番組『The Tonight Show Starring Johnny Carson』のオープニングで、司会者のジョニー・カーソンを呼ぶときのお決まりのセリフ。
なんと30年間も続いたこの番組は、モハメド・アリやクリントン元大統領など、ゲストも豪華で、ジョニーは「キング・オブ・レイト・ナイト」と呼ばれるほどの人気を博した。
ショービズ界では有名なセリフだけれど、『シャイニング』監督のスタンリー・キューブリックはジョニーのことも、ジョニーの番組も知らなかったそうで、映画のシーンはジャックの完全アドリブ。
日本では「お客様だよ!」と訳された「Here’s Johnny!」は、現在放映中の映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』で聞くことができる。ぜひ、あわせて『シャイニング』も見てみては。(フロントロウ編集部)