※この記事には『アナと雪の女王2』のネタバレが含まれます。
ファン待望のシーンが削除
ディズニーアニメ『アナと雪の女王』(2013年公開)の続編として公開され、世界中で前作を凌ぐ大ヒットを記録している『アナと雪の女王2』。
同作では、前作から3年後を舞台に、さらに美しく、強く成長したダブルヒロインのエルサ&アナ姉妹が未知の世界へと冒険の旅に出る新たな物語が描かれている。
これまで、プリンセスを主役としたディズニー映画といえば、恋愛を主軸にした物語が多かったが、『アナと雪の女王2』で語られるのは、前作に引き続き、ヒロインたちの内なる葛藤や“ありのままの自分”を貫くことの尊さ、そして仲間たちとの絆。
女性のエンパワーメントを全面に推し出した同作は、2019年2月に第1弾ティーザー予告(英語版)が公開されたときから、ディズニーファンたちの心をガッチリと掴んでいた。
しかし、そんなティーザー予告で最も話題となったシーンの1つが、じつは11月に公開された本編ではカットされていたことに、みなさんは気づいただろうか?
該当のシーンとは、下のティーザー映像の最後に登場する、背後から近づいてくる何者かに気づいたアナが、隣にいたクリストフが腰から下げていた剣を抜き、威勢よく斬りかかるという場面。
このシーンは、ティーザー映像が公開されるや否や、プリンセスであるアナが剣を振り回し、果敢に戦う姿が「最高にクール」だと世間で絶賛。SNS上では剣を持ったアナのファンアート(※)が次々と公開されて話題になるなど、本編では一体どんなシーンとなるのかと期待を集めていた。
※ファンたちが制作する非公式のアート作品。
別の形で本編に盛り込む
しかし、実際に公開された映画の本編には該当のシーンは登場せず…。
というのも、同作の監督を務めたジェニファー・リー監督曰く、じつは、このシーンは、もともとは本編に含まれていたものの、ティーザー予告が公開された時点では、物語の方向性にそぐわないという理由で、すでにカットされることが決まっていたそう。
ティーザー予告が公開された2月の時点では、まだ物語の最終的なプランが固まっておらず、試行錯誤している最中だったことを米Insiderに明かしたリー監督は、あのシーンを見た世間の熱狂的な反応を受けて、もう1人の監督であるクリス・バック監督や制作チームと相談し、アナが剣を振りかざすシーンを別の形で本編に盛り込むことを決めたという。
そうして誕生したのが、魔法の森でエルサが水の記憶と風の精霊ゲイルの力を頼りに、偶然にも過去に起きた出来事を雪の彫刻として再現した際に、アナが彫刻のうちの1つが持っていた氷の剣を手に取るというシーン。
改変されたシーンは、ティーザー映像にあったパワフルなシーンと比べると、かなりマイルドにアレンジされてはいるものの、アナというキャラクターのお茶目な性格が伝わる、またひと味違う面白さで本編のストーリーに深みを持たせていた。(フロントロウ編集部)