60年代のアイコンに敬意
フランス人俳優のアンナ・カリーナが、がんのため79歳で死去した。アンナは主に1960年代にフランス映画界で活躍。映画『女は女である』、『気狂いピエロ』、『男と女のいる歩道』、『はなればなれに』、『アルフェヴィル』など、映画史に残る作品に出演し、映画だけでなくファッション・アイコンとしても非常に人気が高かった。
1960年代に盛んだったフランス映画のムーブメント、“ヌーヴェル・ヴァーグ”作品に数多く出演したアンナは、特にジャン=リュック・ゴダール監督の作品のミューズとしても名高い。
アンナの最後の作品は、2008年の映画『ヴィクトリア』。自ら監督・脚本・主演を務めたロードムービーで、それを機に俳優活動からは遠ざかっていた。
彼女の死を悼んで、映画『ベイビー・ドライバー』監督のエドガー・ライトや映画批評家のキャメロン・ベイリー、映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』脚本のアーロン・スチュワート=アンなど多くの映画人が反応した。
Rest In Peace, the truly iconic Anna Karina, star of Une femme est une femme, Vivre sa vie, Pierrot le Fou, Alphaville and this, one of the most utterly charming dance sequences in all of cinema. (From Bande à part) https://t.co/dstmM9motM
— edgarwright (@edgarwright) December 15, 2019
『女は女である』、『男と女のいる舗道』、『気狂いピエロ』、『アルファヴィル』で活躍した真のアイコン、アンナ・カリーナさん、ご冥福をお祈りいたします。これは映画史の中でも最高のダンスシーンの1つです。(『はなればなれに』より)
エドガー・ライト
Her image sold a fantasy of women to generations of cinephiles but Anna Karina lived way past that. Honoured to have witnessed both the fantasy and the real woman in action. ❤️ pic.twitter.com/EJzhhcsPe6
— Cameron Bailey (@cameron_tiff) December 15, 2019
彼女のイメージは何世代もの映画マニアにとって“ファンタジーの女性”としての印象がありましたが、アンナ・カリーナはそれを超えて生きていました。“ファンタジーの女性”と”リアルな女性”の両方を目撃できたことを誇りに思います。
キャメロン・ベイリー
To Anna Karina - no muse, an icon & director in her own right, in a wave of filmmakers who were yes cool, stylish & funny but also fearlessly political. The entire medium of movies fell in love with her. She smiled at me once and I’ll probably remember it when it’s my turn to go. pic.twitter.com/bTUxPGHzIs
— Aaron Stewart-Ahn (@somebadideas) December 15, 2019
アンナ・カリーナへ
クールでスタイリッシュで面白いが、大胆で政治的だった映画監督たちの潮流の中で、アイコン&映画監督でした。映画界はあなたに恋をしていました。彼女は私に微笑んでいた。それを私は死ぬまで忘れません。
アーロン・スチュワート=アン
One of Anna Karina's first on-screen appearances: a UK advertisement for Coca-Cola, 1957. pic.twitter.com/ZxbDxfMDdd
— MUBI (@mubi) December 15, 2019
1957年に撮影された、アンナ・カリーナの初期の仕事の1つ。イギリスで放送されたコカ・コーラのCMです。
(フロントロウ編集部)