映画『気狂いピエロ』や『女は女である』などに出演し、1960年代のフランス映画のアイコンと言える俳優のアンナ・カリーナが79歳でがんのため死去。その死を悼んで様々な人物が反応した。(フロントロウ編集部)

60年代のアイコンに敬意

 フランス人俳優のアンナ・カリーナが、がんのため79歳で死去した。アンナは主に1960年代にフランス映画界で活躍。映画『女は女である』、『気狂いピエロ』、『男と女のいる歩道』、『はなればなれに』、『アルフェヴィル』など、映画史に残る作品に出演し、映画だけでなくファッション・アイコンとしても非常に人気が高かった。

画像: 2008年ごろのアンナ・カリーナ

2008年ごろのアンナ・カリーナ

 1960年代に盛んだったフランス映画のムーブメント、“ヌーヴェル・ヴァーグ”作品に数多く出演したアンナは、特にジャン=リュック・ゴダール監督の作品のミューズとしても名高い。

画像: 映画『アルファヴィル』より ©CHAUMIANE/FILM STUDIO / Album/Newscom

映画『アルファヴィル』より ©CHAUMIANE/FILM STUDIO / Album/Newscom

 アンナの最後の作品は、2008年の映画『ヴィクトリア』。自ら監督・脚本・主演を務めたロードムービーで、それを機に俳優活動からは遠ざかっていた。

 彼女の死を悼んで、映画『ベイビー・ドライバー』監督のエドガー・ライトや映画批評家のキャメロン・ベイリー、映画『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』脚本のアーロン・スチュワート=アンなど多くの映画人が反応した。

『女は女である』、『男と女のいる舗道』、『気狂いピエロ』、『アルファヴィル』で活躍した真のアイコン、アンナ・カリーナさん、ご冥福をお祈りいたします。これは映画史の中でも最高のダンスシーンの1つです。(『はなればなれに』より)
エドガー・ライト

彼女のイメージは何世代もの映画マニアにとって“ファンタジーの女性”としての印象がありましたが、アンナ・カリーナはそれを超えて生きていました。“ファンタジーの女性”と”リアルな女性”の両方を目撃できたことを誇りに思います。
キャメロン・ベイリー

アンナ・カリーナへ
クールでスタイリッシュで面白いが、大胆で政治的だった映画監督たちの潮流の中で、アイコン&映画監督でした。映画界はあなたに恋をしていました。彼女は私に微笑んでいた。それを私は死ぬまで忘れません。
アーロン・スチュワート=アン

1957年に撮影された、アンナ・カリーナの初期の仕事の1つ。イギリスで放送されたコカ・コーラのCMです。

(フロントロウ編集部)

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