一夜にしてエドワードをスターに変えた『ターミネーター2』
エドワード・ファーロングは『ターミネーター2』のジョン・コナー役として知られる俳優。日本では“美少年役者”としてのイメージが強いが、『ターミネーター2』に抜擢されるまで一度も演技の経験はなく、13歳の時、街でたまたまスカウトされたことがきっかけで映画業界入りした。
エドワードは順調に俳優業を続けていくかと思われていたが、『ターミネーター2』後は薬物の摂取や家庭内暴力で大問題に。体形は見る影もなくなり、身も心もボロボロになってしまった。
若くして突然多くのことを経験しすぎたと振り返る過去
エドワードは、今月シカゴで行われたホラー映画のコンベンション、デイズ・オブ・ザ・デッドに姿を現し、30年ぶりに『ターミネーター:ニュー・フェイト』に出演したことや、42歳にして思うことについて明かした。
「文字通り、一晩にして成功しました」と語ったエドワードは、13歳で俳優になる前までは平凡な生活を送ってきたにもかかわらず、『ターミネーター2』に出演したことで全てが変わってしまったことや、若くして突然多くのことを経験してしまったことについて、“クレイジーだった”と表現。
さらに、「その頃の僕には、あまり処理能力がなかった」と述べつつ今でもその時のショックが忘れられないと、米Forbesに語った。
『ターミネーター:ニュー・フェイト』に出演するのは複雑だった
エドワードは2003年ごろ、『ターミネーター3』への出演契約を希望していたが、家庭内暴力と薬物依存でどうしようもなくなり、交渉は決裂。その後予定されていた映画もクビになってしまった。
その過去もあって、『ターミネーター2』の正当な続編だと言われている2019年公開の『ターミネーター:ニュー・フェイト』に出演することは、非常に複雑な気持ちだったという。
しかし、『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、リハビリ中の彼にとっては非常に注目度の高い作品となった。
特殊な若返りVFX技術を使い“14歳のジョン・コナー”として登場したエドワードは撮影中、母親役のサラ・コナーと会わなかったそう。その場には監督のティム・ミラーだけがいて、画面を見ながら“14歳のジョン”になりきって反応。「僕はそういうの(VFX)に慣れていないから、とても変な感じだった」と明かした。
13歳の頃の自分にアドバイス
エドワードは、28年間にも及ぶキャリアを振り返って、13歳の頃の自分にアドバイスをした。「そうできたらよかった」と若い自分に語り掛けたエドワードは、「僕が若い頃の自分にアドバイスするとしたら、大丈夫だと言ってあげたい。その瞬間を楽しむのもいいけど、人生そのものを楽しむようにと説明するよ。だって人生良いことも悪いこともあるから。リラックスして楽しんでほしいと、自分に言い聞かせたいです」と語った。
さらに、「人生はいいものです。そして楽しい。40代でそれを実感できてうれしいよ」と続けた。
コンベンションでファンにサインをするなど、ファンサービスに熱心に取り組んでいるエドワードは、詳細こそ明かさなかったものの、今後俳優の仕事の予定がいくつか入っているという。(フロントロウ編集部)