ある『スター・ウォーズ』ファンが、シリーズで活躍した俳優のアダム・ドライバー演じるカイロ・レンに感謝の気持ちを伝えるため、クラウドファンディングを開始した。(フロントロウ編集部)

カイロ・レンを好演したアダム・ドライバーに感謝

 2019年12月20日に、『スター・ウォーズ』シリーズの最新作、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が公開。本作で、ダーク・サイドのジェダイ、カイロ・レン(またの名を、ベン・ソロという)を熱演したアダム・ドライバーに感謝したいと考えたファンが、クラウドファンディングを開始した。

画像: ©LUCAS FILMS/BAD ROBOT/WALT DISNEY PRODUCTIONS / Album

©LUCAS FILMS/BAD ROBOT/WALT DISNEY PRODUCTIONS / Album

 企画したのは、アメリカで人気の投稿型SNS、Reddit(レディット)を利用しているMatt the Radar Technicianというユーザー。

 Go Fund Meというクラウドファンディングサイトを利用して、「The Rise of Ben Solo(ベン・ソロの夜明け)」というタイトルで実施されているページの概要には、「アダム・ドライバーが演じたカイロ・レン/ベン・ソロの描写は、『スター・ウォーズ』シリーズ最後の3本の映画で素晴らしい功績を残しました。我々は、彼の仕事に対する感謝を示す方法として、この募金活動をすることにしました」と書かれている。

募金の真の目的は?

 ではこのページで集まったお金は、一体だれが手にするのか?実はこの募金、アダムが主催している非営利団体の“AITAF”への寄付を目的としたもの。

画像: 募金の真の目的は?

 AITAFは、2008年に設立された現役軍人、退役軍人、世界中の軍事支援スタッフおよびその家族と、質の高いアート・プログラミングを結びつけることを使命に掲げ活動している団体。

 この、一見関係のない「軍人」と「アート」は、アダムにとって切っても切れない縁がある。

実は、アダムは元海兵隊員

 と言うのもアダムは、元海兵隊員だから。アダムは、2001年に発生した9・11同時多発テロを機にアメリカの海兵隊へ入隊することを決意したそう。

画像: ※画像はイメージです

※画像はイメージです

 母国のために働きたいという使命感から、海外派遣にも前向きだったけれど、入隊から2年8カ月が経過したときにマウンテンバイクの事故によって胸骨を脱臼。イラク派遣を目前にして、名誉除隊となってしまった。

 その挫折感をばねに俳優の世界に身を投じたアダムは、いつしか“軍で学んだことを芝居に生かすことができる”と気付き、その2つを結び付けたいと思うように。

 そして2008年にAITAFの略称で呼ばれる「アーツ・イン・ザ・アームド・フォーシズ(Arts In The Armed Forces)」を設立。

画像: 実は、アダムは元海兵隊員

 アダムはAITAFを通じて世界各地のアメリカ軍基地を慰問し、軍人やその家族に演劇を楽しんでもらう活動を熱心に行っている。

 今回の募金活動は、それに共鳴したファンの親切心で成り立っている。

どれぐらいの支援が集まっている?

 クラウドファンディングの「The Rise of Ben Solo」は、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の公開日である2019年12月20日に開始。

 最初の目標金額は約165万円(1万5千ドル)だったものの、すぐに到達。現在支援者は1万9千人で、約400万円の支援金が集まっている。

 ちなみに、2020年度のAITAFの資金調達目標は約340万円。あるファンのひと声から、世界中のアダムや『スター・ウォーズ』ファンが集まり、アダムのチャリティ団体の年間の資金が集められるという、驚くべき偉業が達成された。

 ちなみに、AITAFの公式サイトからも直接募金をすることができ、一定の期間毎月約4400円(40ドル)の寄付をすることによって、AITAFのプロデューサーズクラブ会員になることができる。

 メンバーになると、AITAFの活動の裏舞台を覗くことができるニュースレターを読むことができ、そこには、写真やビデオ、俳優やスタッフからのメッセージが掲載されているということ。

 Go Fund Meで行なわれているカイロ・レンへの募金「The Rise of Ben Solo」はまだ続行中。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.