“中の人”が悲痛の訴え
アメリカのフロリダ州オーランドにある世界最大級のディズニーリゾート「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」(以下ディズニーワールド)で、12月に入り、来場客によるキャストへのセクハラ行為が連続して発生。
不適切に体に触られる問題行為に対して、ミッキーマウスやミニーマウス、ドナルドダックといったマスコットの“中の人”として働くキャストたちが、相次いで不快感を露わにしている。
米TMZによると、ミニーマウスを演じる36歳の女性キャストは、12月初旬にある夫婦との記念撮影に応じたところ、夫の男性に胸元を3回にもわたってまさぐられたことを告白。61歳のこの男性から受けたセクハラについて現地警察に通報したというが、結局、その後、理由は不明だが、刑事告発はしないことを決めたという。
この男性はミニーマウスにセクハラした翌日にも、マジック・キングダムに勤務する別のキャストに対して不適切な行為を行なったことが報告されており、ディズニーワールドは実際に男性がどんな悪事をはたらいたかは明かしていないが、ディズニー・バケーション・クラブ(※)のメンバーとしての権利をはく奪し、すべてのパークから出禁にしたと発表している。
※世界中のディズニー・リゾートやディズニー・バケーション・クラブを楽しめるメンバーシップ。
さらに、これは、セクハラとはまた違った迷惑行為だが、ミッキーマウスの“中の人”として活躍する女性キャストは、ある女性客から5回も頭をはたかれたと主張。その衝撃により首を痛めてしまったと訴えているが、女性客はミッキーマウスにはほとんど触れていないと容疑を否認しているという。
ミッキー&ミニー以外にも、客の迷惑行為の被害者となったキャラクターが。ドナルドダックを担当している18歳の若いキャストは、ある女性客から執拗に腕や胸、お腹、そして顔に触られたと被害を告白している。
ディズニーワールドでは、11月にもプリンセス役のキャストが性犯罪歴のある来場客から卑猥な行為を受けて泣き出してしまうという事件が起きたばかり。
ディズニーワールドの広報は、これらの相次ぐキャストたちからの悲痛の声を受け、「すべての職員が安心して仕事ができるよう努めます。不快な状況に直面したキャストメンバーは、躊躇せず申し出ていただきたい」とコメントしており、今後、キャストたちからの迷惑な客に関する被害報告はますます増えるかもしれない。(フロントロウ編集部)