トム・ハンクス、セシル・B・デミル賞を受賞
俳優として40年以上のキャリアを誇るトム・ハンクスが、2020年のゴールデン・グローブ賞で、長年にわたってエンターテインメントの世界に貢献した人物に贈られる功労賞のセシル・B・デミル賞を受賞。
その受賞スピーチで、駆け出しの頃にある監督から言われた「若い俳優にとって最高のアドバイス」を明かした。
「監督からこう怒鳴り散らされました。『お前の仕事は何か分かってるか!?時間どおりに来て、台本を覚えて、頭いっぱいのアイディアがあることだ。そうでないと私は私の仕事ができないだろう!』とね」
トムが説く3つのアドバイス
そしてトムは、そのアドバイスの解説をこう続けた。
「まず、頭いっぱいのアイディア。なんでもいいんです。挑戦してみてください。相手は気に入らないかもしれない。そうすればボツになるだけ」
「台本を覚える。セリフだけじゃない。映画のテーマだってそう。君の分析は間違っているかもしれない。ただそれでも、何かしらの方向性はまとめてこなくてはいけない」
「そして遅刻しないことは、俳優として自分を最も解放してあげられる行動のひとつです。インカムをつけた人にドアをコンコンされて迎えにきてもらってはいけません。早めにつくことで、しっかり準備できる自由が生まれます。なぜなら時がきたときには、“その場所”にいって、しっかり成果をあげなくてはいけないのだから」
意見を持つこと。予習をすること。遅刻しないこと。
新社会人から熟練社会人まで、勤続年数に関係なく誰であっても得になるこのアドバイス。若手俳優だった時にこのアドバイスが心に響いたトムは、それから約40年経った今でもずっとこのアドバイスどおりの行動を続けているという。
2020年のゴールデン・グローブ賞で功労賞のセシル・B・デミル賞を手に入れたトムは、その機会を次の世代に知恵を授ける機会として使った。(フロントロウ編集部)