衝撃の実話を映画化した映画『ハスラーズ』で主演を務めるジェニファー・ロペスが、自身が演じる役のもとになった人物に会わなかった理由とは?独占インタビューでジェニファーが真相を語った。(フロントロウ編集部)

『ハスラーズ』についてジェニファー本人に直撃

 2月7日(金)公開の映画『ハスラーズ』で主演&製作総指揮を務める、シンガー兼俳優のジェニファー・ロペスにフロントロウが特別にインタビュー。自身が演じたラモーナの役作りをするうえで「実在のラモーナ」に会わなかった理由や、ラテン系女優の活躍の場を広げることの意味など、『ハスラーズ』を通してジェニファーが感じたことを語ってくれた。

画像1: 『ハスラーズ』についてジェニファー本人に直撃

 ストリップクラブで働く女性たちが、顧客である裕福なサラリーマンたちから大金を奪う計画を企てる様を描いた本作は、実際にリーマン・ショック後のニューヨークにあるストリップクラブで働く女性たちが、世界最高峰の金融地区ウォール街で働くビジネスマンたちを相手に起こした事件がもとになっている。この事件で、ジェニファー演じるラモーナのもとになったバーバッシュと、本作でW主演を務めたコンスタンス・ウー演じるデスティニーのもとになったロゼリンは、共謀罪や重窃盗罪、暴行罪、偽造罪などの罪で起訴され、それに加担したほかのメンバーもそれぞれ共謀罪などの罪に問われた。

 今回、ラモーナを演じるにあたって、撮影前に入念な役作りを行なったとされるジェニファー。とくに、本作で初挑戦したポールダンスへの気合いの入れようは相当なもので、見せ場であるストリップクラブでのダンスシーンでスタントを使わずに演じるために、自宅のベッドルームに練習用のポールを設置するなど、並々ならぬ努力と時間を費やしてきたことで知られる。

画像2: 『ハスラーズ』についてジェニファー本人に直撃

 また、先ほど話に挙がったが、ラモーナはバーバッシュという実在する人物がモデルになっている。役作りをするうえで、そのことが何か影響を与えたかとジェニファー本人にたずねると、そもそもラモーナとは「会ったことがない」というちょっと意外な答えが返ってきた。

 「会いたかったけど、最終的に会わないほうがいいという結論に達したの。実在の人物を演じるのは大好きで、(1997年公開の映画『セレナ』)でセレナを演じた時も、(2006年公開の映画『エル・カンタンテ』で)プッチを演じた時も、喜々として本人の頭の中をのぞきに行って、彼女たちの言動を肌で感じるようにしていたんだけど、今回は自分自身でラモーナという人物を作りこんでいたから」

 役のモデルになった人物に会うことが役作りに良い影響を与えることもあるが、今回に関しては、すでにラモーナの人物像が自分のなかで出来上がっていたため、バーバッシュに会うのはやめたそう。

 ちなみに、『ハスラーズ』は本国アメリカで商業的に成功を収め、さらにゴールデン・グローブ賞でジェニファーが助演女優賞にノミネートされるなど、作品としても高く評価されている。そういった作品で、ジェニファーのようなラテン系の女性たちが主役として活躍できる機会を増やすことの重要性について、当事者であるジェニファーがどう考えているのかも語ってくれた。

 「昔からそういった機会が広がるようにみんなで努力をしてきたつもりよ。私も20代の頃からラブコメの主役を演じてきたけど、あの手の役を演じるタイプの女優って昔からだいたい決まってるでしょ。そのあたりもガラッと変えていきたいと思ってるの。すべてのことをできるだけ絵空事から現実へと近づけていきたい。恐らくその目標はそこそこ達成できていると思う。女性にとっていい時代になったと感じている。いよいよ私たちが真価を発揮して、堂々と意見を言い、任せてもらえるようになってきたんじゃないかしら」

画像3: 『ハスラーズ』についてジェニファー本人に直撃

 続けて、「しばらくそんな状態が続いていると感じるわ。ただ、その一方で『まだまだ満足できない。真の平等に至るまでには時間がかかる』と考えてしまう自分もいる。とにかく、今は実現に向けて頑張るしかないと思う」と、改善されてきてはいるものの、もっと変えていく必要があると訴えた。

映画『ハスラーズ』あらすじ

 幼少の頃母に捨てられ、祖母に育てられたデスティニー(コンスタンス・ウー)は祖母の介護のため、ストリップクラブで働き始める。そこで、数多くいるストリッパーたちのなかでひときわ輝くラモーナ(ジェニファー・ロペス)と運命の出会いを果たす。ラモーナや同じクラブのベテラン、ダイヤモンド(カーディ・B)からストリッパーとしての稼ぎ方を学び、安定した生活を得ることができるようになるが、2008年に起きたリーマン・ショックの影響で世界経済は冷え込み、ストリップクラブで働く彼女たちにも不況の波が押し寄せることに…。

 「真面目に働いても生活が苦しいのに、経済危機を引き起こした張本人であるウォール街の金融マンたちは、なぜ相変わらず豊かな暮らしをしているのか」と不満を募らせたラモーナは、デスティニーやクラブの仲間たちと、世界最高峰の金融地区ウォール街の裕福なクライアントたちから大金を騙し取る計画を企てる。

 今回、特別にフロントロウのインタビューに答えてくれたジェニファーとともにW主演を務めるのは、オールアジア系キャストの異色のハリウッド映画『クレイジー・リッチ!』で主演を務めたコンスタンス・ウー。さらに共演者に、青春ミステリードラマ『リバーデイル』のベティ役でおなじみのリリ・ラインハート、シンガー兼俳優のキキ・パーマー、さらに本作が映画デビューとなったラッパーのカーディ・Bや人気アーティストのリゾら豪華キャストが名を連ねている。

(フロントロウ編集部)

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