環境活動家のグレタ・トゥーンベリが2020年のノーベル平和賞候補に正式に選出されたことが発表された。(フロントロウ編集部)

ノーベル平和賞候補に選出

 スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリ(17)と彼女が主導する地球温暖化対策を求める運動「フライデーズ・フォー・フューチャー(Fridays For Future/未来のための金曜日)」が2020年のノーベル平和賞にノミネートされたことが正式発表された。

 推薦者であるスウェーデン左翼党のイェンス・ホルム議員とホーカン・スフェネリンは、グレタと彼女が推進する運動について、「政治家たちを気候変動問題について開眼させるために尽力している」、「パリ協定に合わせて温室効果ガスの排出量を規定の範囲内に抑えようという訴えは、平和のための行いである」と述べ、グレタがノーベル平和賞を受賞するに相応しい功績を残していると強調した。

画像: ノーベル平和賞候補に選出

 2018年に温暖化対策を行なわない国や大人に抗議するため、金曜日に学校を休み、たった1人でスウェーデン議会の前でデモを開始したグレタ。その後、彼女の活動は世界中の若者に支持され、2019年9月に世界各国で開催された環境デモには、400万人以上が参加したとみられる。

 その後、米Time誌が選ぶ2019年の「今年の顔(Person of the Year)」に選ばれたグレタは、同年10月には北欧理事会環境賞にも選出。しかし、後者に関しては、選考委員である北欧議会が、依然、気候変動に対して積極的に具体策を講じておらず、見栄えのためだけに彼女に環境賞を与えようとしたとして反発。「環境活動に対する各賞は、もう必要のないことでしょう。私たちが必要なのは、政治家や、力を持つ人々が今存在する最新で最高の科学に耳を傾けることです」と述べて受賞を辞退した。 

 彼女がノーベル平和賞の候補として推薦されるのは、2019年に続き今回が2度目。昨年の選考では、日本でも、気候変動対策の強化を訴え、デモを開催してきた学生たちが発表の様子をインターネット中継を通じて見守るなど、世間の大きな期待と注目を集めたが落選。多くの若者たちが落胆の声を上げた。2020年のノーベル平和賞の受賞者は秋に発表される。(フロントロウ編集部)

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