史上最大級の買収金額か
ディズニーはリン=マニュエル・ミランダが作詞・作曲・脚本を手掛けた大人気ブロードウェイミュージカル『ハミルトン』を約82億5千万円(7500万ドル)で買収したと米Deadlineが報じている。
この金額は、1つの作品に対する買収額としては最大規模だと言われている。
『ハミルトン』ってどんな作品?
『ハミルトン』は2016年のトニー賞で作品賞を含む11部門を受賞したばかりではなく、グラミー賞のミュージカル・シアター・アルバム賞、ピューリッツァー賞 戯曲部門など数々の名だたる賞を受賞してきた名作。
本作は、アメリカ建国の父アレクサンダー・ハミルトンの伝記をもとに作られたミュージカルで、その歌のほとんどがラップで構成されている。
ハミルトン、トーマス・ジェファーソン、ジョージ・ワシントンなどアメリカの有名な白人の歴史的人物が、黒人やヒスパニックの俳優によって演じられていることで、歴史を扱った作品に新しい風を吹き込んだ。
ブロードウェイのオリジナルキャストでの公演中には、バラク・オバマ大統領(当時)や、ビヨンセ、エマ・ワトソンなどセレブが大挙して観劇に訪れ、最もチケットが入手困難な作品のひとつと言われたことも。
映画はミュージカルのライブキャプチャ
ディズニーは『ハミルトン』の公開日を2021年10月15日と定め、公開に向けて準備を進めている。
同じくリン=マニュエル・ミランダによるブロードウェイミュージカル作品で、2020年6月26日に全米で公開される映画『イン・ザ・ハイツ』のように、映画として作り直すのではなく、ミュージカルのライブキャプチャになるそう。
ディズニーのCEO兼会長のボブ・アイガーは、本作の公開にあたって「オリジナルのキャストで『ハミルトン』を見た人は誰でもその素晴らしい体験を忘れることができません。ですので、同じブロードウェイでの体験を世界中の何百万人もの人々と共有できることを嬉しく思います」と公式声明でコメント。
『ハミルトン』の全米公開は2021年10月15日。日本公開は未定。(フロントロウ編集部)