野生のヒヒが子ライオンを抱きかかえる
1994年に公開されたディズニー映画『ライオン・キング』の名シーンと言えば、主人公の子ライオンであるシンバの誕生を民衆に伝えるべく、王国の祈祷師であるヒヒのラフィキが空へ抱きあげるシーン。
そんな『ライオン・キング』のヒヒと子ライオンのような姿が、現実でも目撃されて話題になっている。
南アフリカにある鳥獣保護区のクルーガー国立公園。木の上には、1匹のヒヒが。そして、その腕の中には、子ライオンが! ライオンを抱えたヒヒは、木から木へジャンプ。ライオンを枝に寝させると、まるで自分の子供にするように毛づくろいをし始めた。
クルーガー国立公園の様子を伝えるインスタグラムに、「『ライオン・キング』のワンシーンみたいだ」というコメントと共に公開された動画には多くの反響が寄せられ、再生回数は13万回を超えた。
しかしながら、野生動物たちの世界は厳しいよう。
ヒヒとライオンは敵
公園の管理者の1人は、米AP通信に「あの可哀想な子ライオンに、生き残るチャンスがあるとは思えません」と話す。
子ライオンがヒヒによって連れ出された時、かなり多くのヒヒが子ライオンを巡って争っていたそうで、ライオン自身も身体の内側にケガを負った可能性があるそう。また、子ライオンが成長すれば、ヒヒの脅威になることは確実で、公園内では、ヒヒがライオンや豹の子供を殺すことは頻繁に起きるという。
自然を生きる野生動物の不思議を映した映像には驚きの声が挙がる一方で、子ライオンのその後を気にかけるコメントも相次いでいる。(フロントロウ編集部)