2019年9月に公開予定だったものの、ドナルド・トランプ米大統領をはじめとした政治家から猛烈なブーイングを食らい無期限の公開中止となっていたホラー映画『ザ・ハント』が公開に向け再始動を開始した。(フロントロウ編集部)

『ザ・ハント』とは?

 映画『ザ・ハント』は、映画『ゲット・アウト』や『パラノーマル・アクティビティ』の制作に携わったブラムハウス・プロダクションズによるバイオレントホラー映画。

 監督は、グレイグ・ゾベルで、キャストにはドラマ『アメリカン・ホラー・ストーリー』のエマ・ロバーツやドラマ『THIS IS US』のジャスティン・ハートリーなどが参加している。

画像: エマ・ロバーツ

エマ・ロバーツ

 『ザ・ハント』は1924年に書かれた小説『The Most Dangerous Game』をベースに作られた映画で、エリートたちが市民をスポーツ感覚で殺すという残酷なストーリー。

世相を強く風刺し政治家を激怒!

 『ザ・ハント』の予告編では、裕福でリベラルな登場人物たちが市民を「嘆かわしい人々」と呼んで銃撃するというショッキングなシーンも。

 この内容はアメリカの世相に対する暴力的な風刺とされており、公開前から保守的な政治家たちからは批難の嵐。2016年の米大統領選では、ヒラリー・クリントン陣営がトランプ氏支持者の一部に対して「嘆かわしい人々」と呼んだこともあったため、さらに炎上した。

 ドナルド・トランプ米大統領は、自身のツイッターに『ザ・ハント』に対する批判とみられるツイートを投稿。

 「リベラルなハリウッドは未だかつてないほど人種差別的であり、怒りと憎しみに満ちている!彼らは自分を「エリート」と呼ぶのを好むが、エリートではない。実際にエリートなのは、彼らが激しく批判している人たちの方だ。この新作映画はカオスを生み助長するために作られている。彼らは自分たちでバイオレンスを生み出しておきながら、他人にその責任をなすりつけようとする。彼らこそ真の差別主義者!そしてこの国にとっての悪である!」と酷評を書き立てた。

オハイオの銃乱射事件が発生し公開を中止

 さらに、『ザ・ハント』の公開が予定されていた直前の2019年8月には、米テキサス州と米オハイオ州で立て続けに銃乱射事件が発生。

画像: 米テキサス州エルパソで発生し22名の命が犠牲になった銃乱射事件の追悼を行う少年

米テキサス州エルパソで発生し22名の命が犠牲になった銃乱射事件の追悼を行う少年

 これを受けて、ユニバーサル・ピクチャーズは、「映画公開を中止することに決定した」と発表し、続けて「われわれは映画製作者を支援し、大胆で洞察力に富むクリエイターとのパートナーシップのもと、社会を風刺したスリラーに関連するこのような映画を配給し続ける。しかし、今はこの映画を公開する時期ではないことを理解している」と公式コメントした。

『ザ・ハント』再始動

 そんな映画『ザ・ハント』が、約半年の休息期間を経て再始動。全米公開は2020年3月13日を予定している。

 新しいポスターには、「今年一番話題になる映画は、今まで誰も見たことのないような映画」と書かれ、予告編も刷新。

 制作会社の代表ジェイソン・ブラムは米Hollywood Reporterに「『ザ・ハント』はユニバーサル・ピクチャーズには風刺として判断されたよ。『ジョーカー』やその他の暴力的な映画と同じように」と言い、ユニバーサル・ピクチャーズは「『ザ・ハント』は挑発的な新しいスリラー。すでに国民の会話に火をつけた。今、あなた自身で判断するときだ」と、コメントした。

 映画『ザ・ハント』は2020年3月13日に全米公開。日本公開は未定。(フロントロウ編集部)

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