日本で4月10日に公開が控えているオークワフィナが出演する映画『フェアウェル』の奇跡のような秘話をルル・ワン監督が語った。(フロンントロウ編集部)

奇跡の連続で映画化された『フェアウェル』

 2019年7月にアメリカで公開された時は、たった4つの映画館での限定公開だったにもかかわらず、驚異的な大ヒットを記録し、劇場数が増え大作が揃うなか全米で10位にランクインした映画『フェアウェル』。2020年1月に行なわれたゴールデン・グローブ賞では、『オーシャンズ8』に出演し、『フェアウェル』で主演を務めるオークワフィナがアジア系女優として初めて主演女優賞を受賞するという快挙を達成し、ますます注目されるようになった『フェアウェル』が4月10日に日本でも公開されることが決定した。

あらすじ
ニューヨークに暮らすビリー(オークワフィナ)と家族は、ガンで余命3ヵ月と宣告された祖母ナイナイに会うために中国へ帰郷。家族は、病のことを本人に悟られないように、集まる口実として、いとこの結婚式をでっちあげる。ちゃんと真実を伝えるべきだと訴えるビリーと、悲しませたくないと反対する家族。葛藤の中で過ごす数日間、うまくいかない人生に悩んでいたビリーは、明るく愛情深いナイナイから生きる力を受け取っていく。ついに訪れた帰国の朝、彼女たちが辿り着いた答えとは?

 『フェアウェル』は、監督のルル・ワンの身に実際に起こった「嘘」をもとに作られた作品で、監督は作品について「家族の嘘や秘密を描いた映画が扱うテーマのひとつは、真実を語ることから派生する大きな浄化作用だと思います。私は本作で、そういう概念と闘ってみたいと思いました。私にとってこれは、“愛情表現”についての物語です」とプレスリリースで語った。

画像: 監督のルル・ワン。

監督のルル・ワン。

 じつは『フェアウェル』は、奇跡の連続で映画化された作品。最初は当時アメリカに住むルルが中国の祖母の病気を知り、中国に向かうところからはじまる。その後ルルは、アメリカに戻ると自分の家族の嘘の物語を描き、それがナショナル・パブリック・ラジオの人気シリーズ「ディス・イズ・アメリカン・ライフ」というコーナーの1エピソードとして放送された。その後、ラジオでそのエピソードをたまたま聞いていたビッグ・ビーチ社のプロデューサー陣とデプス・オブ・フィールド社から声がかかり、すぐに制作チームが立ち上がり映画化へと繋がったのだ。

両親の助けを借りて脚本を仕上げる

 映画『フェアウェル』は英語だけではなく、中国語も多く登場。しかしルルは中国語を流暢に話すことが出来るが、書くことが出来ない。そのためルルは脚本を書くにあたり「両親は大きな助けになりました。両親は中国語を知っているし、関わっている実在の人たち全員を知っている。その上、実生活の中で家族がどんな会話をしたのかもわかっていましたからね」と、両親の力を借りたことをプレスリリースで明かしている。

画像: 両親の助けを借りて脚本を仕上げる

 実際の家族がついたひとつの「嘘」から始まった『フェアウェル』は、世界中の人に感動を与える作品となり、日本でも4月10日に公開される。(フロンントロウ編集部)

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