シンガーのビリー・アイリッシュが、自身も“新型コロナウイルスを甘く見る健康な若者”の1人だったことを反省すると同時に、以前の自分と同じ考えを持っている人たちに注意を呼びかけた。(フロントロウ編集部)

外出を控えるよう呼びかける

 今年のグラミー賞で女性アーティストとして史上初めて主要4部門を制覇し、計5部門で受賞を果たしたビリー・アイリッシュ(18)が、インスタグラムのストーリーを更新し、世界的に流行している新型コロナウイルスを軽視する人たちに「これは自分だけの問題じゃない」と訴えかけた。

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 新型コロナウイルスに感染しても重症化するリスクが低い若者世代が、感染拡大の一因になっていると言われるなか、いまだに不要不急の外出を控えることなく、多くの若者が遊びまわっている実態に、ビリーも当初は「免疫力が高いから大丈夫」「感染しても気にしない」と考えていたことを告白。しかし、今ではその考えが180度変わったようで、“愚かだった”と反省すると同時に、同世代の若者たちにこう呼びかけた。

 「コロナウイルスについて話がしたくてこの動画を撮ることにしたんだ。ほんとクレイジーだよね。今何が起きているのか、ほとんどの人たちがわかってないんじゃないかな。私だってわからない。多分、この状況を理解してる人は誰1人としていない。でも、みんな恐怖を感じてるし、心配してる。

 これは超がつくほどの大ごとで、もう冗談を言えるような状況じゃない。(コロナウイルスの実態を)大半の人たちは自分の目で見たわけでじゃないし、何が起きているのかも、どんな影響があるのかもわかっていない。だから、これが実際に今起きていることだと信じるのは難しいかもしれない。でも、これは現実なの。

 (自主隔離の動きが加速するなか)世界中でたくさんの若者が外に出て、クラブに行ったり、ビーチに行ったりして遊びまわってるようだけど、それってものすごく無責任なことだと思う。なぜ無責任なのか、その理由を説明させて。

 私も『そんなこと知ったこっちゃない。私は若いし、感染したってかまわない』という馬鹿げた考えを持ってた。『私は感染しない。私は免疫力が高いから』って。自分だけの問題じゃないということをわかっていなかった。だから、このごに及んでまだ『感染しようがしまいが気にしない』と思ってる人に言いたい。これはあなただけの問題じゃない。もしあなたが感染したり、あなたの身近にいる人が感染したりしたら、あなたよりもずっと身体が弱い人にウイルスをうつしてしまう可能性がある。それって本当に無責任なことだと思う。

 私がこの話をしようと思ったのは、世界の半数近い人が恐怖に怯える一方で、それと同等の数の人たちがこの問題に無関心だから。だから簡潔に言わせて。パニックになる必要はないけど、本当の意味で“馬鹿”にはならないで。この状況のなかで、どうか責任をもって我慢をしてちょうだい。あなたは感染しても大丈夫かもしれないけど、あなたの親が感染してしまうかもしれない。(あなたのせいで)あなたの祖父母や親戚のおじさんとおばさん、友達のお母さんが感染してしまうことだってある。これはあなただけの問題じゃない。

 言っとくけど、これはアポカリプス(※)じゃない。パニックになる気持ちはわかるけど、とりあえず落ち着こう。でも、この状況を深刻に受け止めてほしい。これはすごく大きな問題で、たくさんの人たちの命が失われている。自分だけじゃなくて、家族や周りの人たちの体調も気にかけてあげて。
※キリスト教における「黙示」を表す。新約聖書にある「ヨハネの黙示録」が終末論的な内容であることから、「人類滅亡」のような意味で使われる。

 不要な外出はしないように。それくらいできるよね。出かけないってそんな難しいことじゃない。マジで家にいなよ。超簡単でしょ。

 いいなと思った言葉を見かけたからシェアしておくね。『コロナウイルスに感染していなくても、感染していると思って人生を生きよう。自分が感染していると仮定して、自分や周りの人たちのことを考えて行動しよう。他人との接触は禁止。ハイタッチも禁止。ハグも禁止』 難しいよね。とくに私は身体的な接触を好んでするタイプだから、苦労しそう。でも、今はこういった注意事項を守る必要がある」 

 ちなみに、ビリーは3月9日からワールドツアー「ホェア・ドゥ・ウィ・ゴー・ワールド・ツアー(Where Do We Go World Tour)」がスタートしたばかりだったが、アメリカ国内での新型コロナウイルス感染拡大をうけて、3月の日程をすべて延期している。

人気セレブが続々と注意喚起

 国家非常事態宣言をうけて、アメリカ国内で自主隔離の動きが加速するなか、いまだに普通の生活を続ける一部の人たちに向けてシンガーのテイラー・スウィフトは、「みんなのことをオンラインでフォローしていて、みんなを愛しているからこそ、今起きていることがあまり真剣に受け止められていないことが心配です。いまだに(友人同士で)集まったり、パーティーしたりしているのを見かけます。今こそ、計画を中止して、出来るだけ自分を隔離させてください。体調が悪くないからといって甘く見ないで。あなたが高齢者や具合の良くない人に移している可能性もあるから。すごく怖い時期だけど、私たちは今、外出や人づきあいを犠牲にする必要がある」と注意喚起。

画像: 人気セレブが続々と注意喚起

 また、シンガーのアリアナ・グランデも、自身のSNSで「この状況を甘く見ているとしたらそれはとても危険なことだし、すごく無責任なことだと思う。『私たちは若いから大丈夫』という考え方は、若くて健康じゃない人たちの命を危険にさらすことになる。(若いから大丈夫というのは)馬鹿らしいし、若さという特権を乱用してるも同然だし、もっとほかの人たちのことを考えるべきよ。今すぐにね」と、強い口調で訴えている。(フロントロウ編集部)

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