新型コロナウイルスの影響で、結婚67周年の記念日に妻に会えなくなってしまった夫が、あるものを手作り。彼の行動に、多くの人が涙している。(フロントロウ編集部)

施設にいる妻に愛のメッセージを届けたい

 アメリカのコネチカット州に住む90歳のボブと88歳のナンシーは、今年でなんと結婚67周年。毎年、結婚記念日をお祝いしてきた2人だけれど、今年は会うことが出来なくなってしまった。3ヵ月前の12月にアルツハイマー病と診断されたナンシーは、現在老人ホームで暮らしている。そんななか、アメリカを含む世界各国で新型コロナウイルスが感染拡大の一途をたどったため、とくに免疫力が弱いお年寄りが暮らす施設では、入館者を制限。ナンシーとボブは、結婚記念日を離れて過ごすことに。

 しかし、記憶を失くしかけている妻がまだ元気なうちに、記念日を祝いたい。そう考えたボブは、1週間かけてあるものを制作。それは、大きなポスター。完成したポスターを持って、結婚記念日にナンシーのいるホームの外に立ち、大きく掲げた。そこには、こんな言葉が。

「67年間君を愛してきた。そして今も。結婚記念日おめでとう」

 そんな愛の言葉が書かれたボードには、大きなハートもつけられ、その縁取りはキラキラ。さらにボブは、色とりどりの風船も持参した。この時はナンシーも記憶がしっかりしており、ボブに手を振り、投げキッスまでしていたという。米NBCの取材に対して、ボブは「妻に側に来てほしくなったけれど、それは出来ないことは分かっていたから、悲しくなりましたね」と、その切ない思いを明かした。また、ナンシーも「私も愛してる。降りてあなたと一緒にいられたら良いのに」と言っていたという。

 ボブの愛に溢れた行動は瞬く間にアメリカ中で拡散され、インターネット上には、「泣きじゃくっててゴメン」「今泣き叫んでる」といった声が多くあがった。

 施設が閉鎖されるまでは、ボブは毎日ナンシーに会いに行っていたそう。ボブが次にいつナンシーに会えるかは分からないそうだけれど、状況が落ちつき、また会える日々を心待ちにしているという。(フロントロウ編集部)

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