3月31日にをもってイギリス王室の高位王族の座を退くヘンリー王子とその妻のメーガン妃が、インスタグラムを通じて“ロイヤル”としては最後となる挨拶を投稿。そこに込められた2人の決意とは? (フロントロウ編集部)

ヘンリー王子&メーガン妃、“ロイヤル最後の挨拶”

 2020年の年明けに、突然、イギリス王室の高位王族としての役割を引退し、経済的に自立する意向を発表して世界中をあっと驚かせたヘンリー王子メーガン妃

 それから約3ヵ月間、以前にも増して怒涛の日々を過ごした夫妻が、ついに、正式に高位王族としての任務を終える日がやってきた。

画像: ヘンリー王子&メーガン妃、“ロイヤル最後の挨拶”

 1月末に中国・武漢を震源地として拡散した新型コロナウイルスの猛威が、母国イギリス、そして、最近になり、夫妻が新たに居を構えたと言われるアメリカ・ロサンゼルスにも押し寄せるなか、ヘンリー王子とメーガン妃は、これまで、ロイヤルファミリーの一員としての活動報告やそれぞれが支援するチャリティ団体の活動にスポットライトを当てるために活用してきたサセックス公爵&公爵夫人としての公式インスタグラムアカウント「@SussexRoyal」に“別れの挨拶”を投稿。

 新型コロナウイルス感染拡大によるパニックや危機に直面している人々に、励ましの言葉をかけつつ、これまで自分たちを支えてくれたフォロワーたちに感謝の気持ちを表した。

 以下、全文訳。

「みなさんも感じている通り、今この瞬間、世界は非常に脆くなっています。しかし、私たちは、こうした状況においても、すべての人が違いを生み出すポテンシャルとチャンスを持っていると信じています。私たちはみんな、世界全体において、家族において、コミュニティにおいて、そして最前線で戦っている人々に対して、お互いを元気づけることができる。そして、そうすることの充足感に気づくことができるのです。

 今最も大切なことは、世界中に生きる人々の健康と幸福であり、パンデミックの結果としてもたらされる数多くの問題への解決策を見い出すことです。

 この世界的変化と生活スタイルの転換において、自分たちが果たすべき役割を探すなかで、私たちは、この人生の新たなチャプターをどうしたら最善の貢献ができるかを理解することに捧げるつもりです。
 私たちは、ここではもう皆さんにお会いすることはありませんが、その間も、活動は続いていきます。

 私たちをサポートし、インスピレーションを与え、世界をより良くするために一緒に全力を傾けてくださったコミュニティの皆さんに感謝します。皆さんとまたすぐに再会できる時を楽しみにしています。あなたたちは素晴らしい! 

 その時まで、どうかご自分を、そしてお互いを大事にしてください。」

ハリー&メーガン

 夫妻はこの投稿を最後に「@SussexRoyal」の更新を終了し、さらに公式サイトとして機能していたSussexRoyal.comも更新を停止する。しかし、いずれもこの先しばらくは閉鎖されることはないそうで、夫妻は新たなSNSアカウントやウェブサイトについて近く告知することを約束している。


「署名」に込められた決意

 4月1日以降は、「殿下・妃殿下(HRH)」の称号は使用せず、エリザベス女王との取り決めに従い、「ロイヤル」と名乗ることもやめるヘンリー王子&メーガン妃。

 今後もヘンリー王子の王位継承位(第6位)に変化は生じず、それぞれ“ロイヤル・パトロナージュ”と呼ばれる専門任務を任されているチャリティ団体の活動には携わるものの、それ以外は、独自のチャリティ団体を創設し、必要に応じてイギリス、カナダ、アメリカを移動しながら活動を行っていくこととなる。

画像: 「署名」に込められた決意

 2人は「サセックス公爵&公爵夫人」、「ダンバートン伯爵&伯爵夫人」、「キルキール男爵&男爵夫人」といった高位王族時代に授けられた称号をすべて保持するが、インスタグラムに投稿したコメントの最後には、いずれの称号も使わず、ただ、シンプルに「ハリー&メーガン」というカジュアルな愛称だけを用いた署名が添えられていた。

 王室からの離脱表明後に参加した、自身が発足したチャリティプロジェクト「トラヴァリスト(Travalyst)」のイベントに出席した際、今後は自分のことを“王子”ではなく「ハリー」というニックネームで呼んで欲しいとリクエストしていたヘンリー王子。

画像: ヘンリー王子が2019年9月に発足した「トラヴァリスト」は、サスティナブルな旅の仕方を提案するチャリティプロジェクト。写真は2020年2月末に行なわれたサミットにて。

ヘンリー王子が2019年9月に発足した「トラヴァリスト」は、サスティナブルな旅の仕方を提案するチャリティプロジェクト。写真は2020年2月末に行なわれたサミットにて。

 2人が今回の“別れの挨拶”に添えた「ハリー&メーガン」という署名には、これからは、より一般との距離を縮め、人々に寄り添いながら交流を深めていきたいと、決意を新たにする想いが込められているようにも感じられる。

 夫妻は、5月に1歳を迎える長男アーチーとともに、これからの数カ月間を家族としての生活にフォーカスする期間に充てる。その傍ら、安全とプライベートを確保しながら、すでに関わっているチャリティ団体に対する支援をできる限り続け、近く始動する非営利団体の準備を進めていく予定だと関係者が米ETに証言している。(フロントロウ編集部)

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