ロックダウン中にルーフトップで過ごす人々を写したフォトグラファーのジェレミー・コーエン。ニューヨーカーたちは、なにをしていても絵になる。(フロントロウ編集部)

ブルックリンの屋上で

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なアメリカでも、とくに大都市ニューヨークはその感染者数と死者数が最も多い。外出禁止令も出されており、市民は自宅で時間を過ごしている。そんなニューヨークといえば、屋上が住民に開放されている建物が多く、外出自粛中の息抜きに屋上で思い思いに過ごす人も。そんな人々を撮影したニューヨーク在住のフォトグラファー、ジェレミー・コーエンの写真が絵になりすぎると注目されている。

 ニューヨークのブルックリンに住むジェレミーは、自宅のベランダから、望遠レンズを使用して、ルーフトップで過ごす様々な人を撮影。屋上のへりに座ってタバコを吸う人、ぼーっとする人、エクササイズをする人などを収めたジェレミーの写真は、新型コロナウイルスの影響で暗くなる街を味わい深く描いている。

 とくに、ブルックリンらしいグラフィティが落書きされた壁を後ろに、音楽を奏でる1人の男性を写した1枚は映画のワンシーンのよう。多くの人が心を動かされたこの1枚は編集者の目にも留まり、なんとニューヨークマガジンの表紙になったほど。ジェレミーの才能は、気が暗くなるパンデミックの中で、多くの人を楽しませている。

ジェレミーは“あの動画”でも有名

 ちなみに、ジェレミーが人々の心を明るくしたのは彼の写真の才能だけではない。屋上にいる人々を撮影するなかで、彼は1人の女性に一目ぼれしてしまった。そう、じつはジェレミーは、向かいに住むトーリに一目ぼれしてドローンを使って連絡先を交換したことで話題となり、フロントロウ編集部でも取り上げたあのジェレミー

 連絡先を交換した後には、それぞれベランダと屋上に出て姿を見ながらの遠距離ディナーを楽しんだり、ジェレミーが大きな透明のボールに入って、感染予防ばっちりの状態で安全なお散歩デートをしたりして、仲を深めている2人。さらにその後、ふたたび進展があったよう。

 じつは、彼がルーフトップを撮影している時に知り合ったのは、トーリだけではないそう。さきほどのニューヨークマガジンの表紙にもなった音楽を奏でる男性、ジーンもまた、ジェレミーが撮影を通して仲良くなったうちのひとり。

 ジーンがジェレミーのインスタグラムを発見し、連絡を取るようになったという2人は、ある日ミュージシャン仲間を集め、メンバー同士で近づかないようにしながらも屋上でライブセッションをしていた。すると、なんとトーリが偶然屋上に上がってきた! そこでジェレミーはすぐにジーンに電話。女性がトーリだと気がついたジーンは、トーリの名前を音楽にしてシャウト。

 これまでジェレミーは、アーティスティックなサプライズでトーリを楽しませてきたため、トーリもこのサプライズが誰によるものがすぐに分かったよう。向かいのビルから「ジェレミー!?」と叫ぶトーリを見たジェレミーは、嬉しそうに反応していた。(フロントロウ編集部)

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