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映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』は、カーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズの7作目で、ブライアン役のポール・ウォーカーの遺作でもある。撮影が終わる前に自動車事故で他界したポールの残されたシーンは、CGや彼の弟たちの出演で補われたけれど、それは一体どのシーンだった?(フロントロウ編集部)

ポール・ウォーカーを失う悲劇を乗り越えて

 『ワイルド・スピード』は2001年から続く人気カーアクション映画。日本のファンからは『ワイスピ』という愛称で親しまれ、既に公開されている8作品の累計興行収入は、5,400億円を突破している。そんな本作の最新作『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、2020年5月に公開予定だったものの、新型コロナウイルスの影響により2021年まで公開が延期に。

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 『ワイスピ』の主人公は、ヴィン・ディーゼル演じる“ドム”ことドミニク・トレットと、ポール・ウォーカー演じるブライアン・オコナー。初めこそいがみあってはいたけれど、車を通じて心を通わせ、“ファミリー”となった。

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 しかし2013年、シリーズ7作目の『ワイルド・スピード SKY MISSION』の撮影終了直前に、ブライアン役のポールがプライベートで起きた自動車事故で亡くなるという悲劇が。あまりにも突然すぎる訃報は、共演者や映画のスタッフ、そして世界中のファンを驚かせ、悲しませた。

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 その後ポールの死という悲しみを背負って撮影が続行された『ワイルド・スピード SKY MISSION』だけれど、撮影終了直前だったこともあり、まだポールのシーンはいくつか未撮影だった。そのため、代わりにCGや、彼にそっくりだった弟たちを代理に立てて撮影されることになった。

『SKY MISSION』でブライアンがポールではないシーンはどこ?

 ポールのシーンを完成させるために、視覚効果の会社Weta Digitalが協力することになり、撮影が始まった。ポールのシーンを作り上げるのは簡単な作業ではなく、ポールの体の細かな部分まで再現するのには、非常に高度な技術を必要としたという。

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 シーンの再現は、アクション満載のものから、繊細なシーンまで多岐にわたった。Weta Digitalは、これまでの『ワイスピ』シリーズを参考にポールのシーンを作り上げようと試みたけれど、その後ポールの弟、カレブとコディ、そして俳優のジョン・ブラザートンが体の部分のスタントとして参加。それらを精巧に組み合わせ、ポールのシーンは完全に再現された。

 驚きなのは、そのシーンがあまりにも自然すぎるところ。なかでも代表的なシーンをご紹介。

・ブライアンが息子をミニバンの後部座席に乗せるシーン(映画開始から15分ごろ)
・ミアがコンピューターを見ているブライアンを慰めるシーン(映画開始から23分ごろ)
・ブライアンがファミリーとロスの地図を見ながら作戦会議をするシーン(映画開始から35分ごろ)
・ドムとブライアンが乗った車がビルの間を飛ぶシーン(映画開始から1時間17分ごろ)
・車から投げ出されたブライアンがハードドライブのようなものを掲げるシーン(映画開始から1時間20分ごろ)
・負傷したミスター・ノーバディを乗せた車をブライアンが運転するシーン(映画開始から1時間29分より少し手前)
・ファミリー集合のシーン(映画開始から1時間31分ごろ)

 そして、1番驚くべきシーンは、映画のラスト。親友のヴィンがポールのために追加したビーチでのお別れシーンのブライアンは全て合成によってできている。使用しているブライアンの白いスープラは大の車好きだったポールが経営していたカーショップから借りてきたもの。

 映画を見ても全く違いが分からないほど精巧に仕上がったブライアンの合成シーンは、映画史にその名を残すほどのものとなった。あなたもぜひ、もう一度『ワイルド・スピード SKY MISSION』を見て確認してみてはいかがだろうか。(フロントロウ編集部)

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