話題のフランス発LGBTQ+映画のあらすじ
映画『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』は、2019年5月にフランスで公開され、フランス語映画で初週動員数No.1を記録した話題作。そんな本作が7月10日に日本全国公開される。
主人公は、同性愛者への心ない発言をした後に、LGBTQ+オンリーのアマチュア水球チームでコーチをすることになった、元オリンピック・銀メダリストの水泳選手マチアス。そんな彼に課されたミッションは、弱小チーム「シャイニー・シュリンプス」を、3ヶ月後にクロアチアで開催される世界最大のLGBTQ+五輪「ゲイゲームズ」に出場させること。しかしメンバーは、勝ち負けにこだわらない“パーティー好き”なお調子者の集まりで…。果たしてマチアスはこの自由奔放なメンバーと「ゲイゲームズ」に出場することができるのか。
これまで家族との関係を犠牲にしてまでストイックに水泳と向き合ってきたマチアスと、パーティーが大好きで、勝ち負けにはこだわらず、練習もふざけてばかりの「シャイニー・シュリンプス」。まるで水と油ともいえる彼らが、時にぶつかり合いながらも、友情を築いていく様子が本作最大の見どころ。
年齢も人種も、抱える悩みも様々なシャイニー・シュリンプスのメンバーは、「どんな困難にぶつかっても自分に正直に生きる」のがモットー。そんな彼らの生き様を華やかに彩る、自分らしさ全開のファッションにも注目。
ハイブランド続々登場!『シャイニー・シュリンプス』
なかでも、ロマン・ブロー演じるフレッドは、ルブタンのピンヒールに、ゴルチエの紫色のコートなど、ド派手な服装を完璧に着こなすチーム1のファッショニスタ。高身長でスタイル抜群、常に自信に溢れ、魅力的にハイブランドを着こなす、誰もが憧れるような美貌を持つフレッドは、性転換手術を受けた元男性。
そんなフレッドについて、ロマンは、「フレッドはブルジョアで優雅なのにヒステリックなところがある、そこが好き。スポーツに集中、性転換後はルーティンに集中。フレッドって猪突猛進なんだ。たとえ足首まで泥に浸かっても、土砂降りの雨の中でリハーサルすることになっても、ちゃんとルーティンをやり遂げたい」と、どんな時でも決めたことをやり通す意志の強さが魅力だと語っている。そんな強い意志を持つフレッドだけれど、実は性転換手術をしたことで、自分に向けられる周囲の目を気にしている。
しかしフレッドは積極的にメンバーに声をかけ、衝突の多いマチアスのことも好意的に受け入れている、“チームの母”のような寛容な性格の持ち主でもある。周囲から好奇の目を向けられていても、自分の好きなことに突き進める意思の強さ、そして周囲を包み込めるような優しさを持つフレッドだからこそ、“自分らしさ”全開のド派手なファッションもキマって魅力的に見えるに違いない。
フレッドだけでなく、シャイニー・シュリンプスのメンバーはそれぞれ悩みを抱えながらもいつも明るく前向きに、ユーモアをもって困難を乗り越えている。そんな“自分らしさ”を大切にする彼らとの出会いでマチアスが人生を豊かにする一番大切なことに気づかされたように、この夏、シャイニー・シュリンプスが観客にもたくさんのハッピーを届けてくれるかも。映画『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』は7月10日から日本全国公開。(フロントロウ編集部)