大人気カーアクション『ワイルド・スピード』シリーズの主人公ドムを演じるヴィン・ディーゼルは、交通事故により亡くなったブライアン役のポール・ウォーカーの遺作となった7作目『ワイルド・スピード SKY MISSION』で撮影されたドムとブライアンの“最後のドライブ”についての思いを明かした。(フロントロウ編集部)

『ワイスピ』シリーズで忘れられない悲劇

 『ワイルド・スピード』は2001年から続く人気カーアクション映画。日本のファンからは『ワイスピ』という愛称で親しまれ、既に公開されている8作品の累計興行収入は、なんと5,400億円を突破している。

画像1: ©︎ORIGINAL FILM / Album/Newscom

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 最新作にしてシリーズ9作目の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、予告編が公開されるやいなや、24時間で5億回の再生回数を達成する人気ぶり。そんな注目作は、新型コロナウイルス流行の影響により、公開日が2021年へと約1年間の延期となっている。

 本シリーズの主人公は、ヴィン・ディーゼル演じる“ドム”ことドミニク・トレットと、ポール・ウォーカー演じるブライアン・オコナー。初めこそいがみあってはいたけれど、車を通じて心を通わせ、“ファミリー”となった。

画像2: ©︎ORIGINAL FILM / Album/Newscom

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 しかし2013年、シリーズ7作目の『ワイルド・スピード SKY MISSION』の撮影終了直前に、ブライアン役のポールがプライベートで起きた自動車事故で亡くなるという悲劇が。あまりにも突然すぎる訃報は、共演者や映画のスタッフ、そして世界中のファンを驚かせ、悲しませた。

画像: 『ワイスピ』シリーズで忘れられない悲劇

 その後ポールの死という悲しみを背負って撮影が続行された『ワイルド・スピード SKY MISSION』は、未撮影のポールのシーンを、彼にそっくりだった弟たちを代理に立て、さらにCGを使い完成させた。

ポールの死後、「撮影現場に行くことが嫌だった」

 ヴィンはポールの死後、『ワイルド・スピード SKY MISSION』の撮影現場に行くことが嫌だったと米NMEに明かし、「葬儀に戻れと言われているいるような気がした。俺は(ポールの死に)とても打ちのめされた。誰にもこの悲劇を映画のストーリーとして使わせたくなかった。俺にとって、それは重要なことだった…。とても、とてもキツい瞬間だった」と、悲劇から5年以上が経過した現在でも、深い悲しみを忘れられない様子で当時を振り返った。

画像: 『ワイルド・スピード SKY MISSION』撮影中のヴィン・ディーゼル

『ワイルド・スピード SKY MISSION』撮影中のヴィン・ディーゼル

ドムとブライアンの「ラスト・ドライブ」

 そんなヴィンが同インタビューで、「映画史上最高の瞬間かもしれない」と称したのが、ポールの弟を代役に立てて撮影した、ドムとブライアンによるラスト・ドライブ。

画像1: ドムとブライアンの「ラスト・ドライブ」

 ヴィンは、親友のポールの“卒業”を美しく描くために、『ワイルド・スピード SKY MISSION』に2人が「最後のドライブ」をするというラストシーンを追加。このラスト・ドライブは、別々の道へ進むことにした2人の決意と、2人の美しい友情が垣間見られるシーンとして、世界を感動の渦に巻き込んだ。さらに、ブライアンが乗っていた白いスープラは、大の車好きだったポールが経営していたカーショップから借りてきたものというこだわりも。

 こうしてヴィンはポールの死を尊重し、映画の中でもブライアンを死なせるのではなく、未来への希望を残しつつ、最後に「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」というメッセージで『ワイルド・スピード SKY MISSION』を締めくくった。

画像2: ドムとブライアンの「ラスト・ドライブ」

 このシーンについてヴィンは「映画史上最高の瞬間かもしれない。俺のキャリアにおいてだけでなく、映画史において。世界中の人々が一緒に泣くことができたと思う」と米NMEに語った。

 この感動シーンをもう一度味わうために、『ワイルド・スピード SKY MISSION』をもう一度見直してみては?(フロントロウ編集部)

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