ディズニーランドの「贅沢すぎる使い方」とは?
アメリカ国内の新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3月中旬から無期限で臨時休園しているフロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(以下ディズニーワールド)の名前が、米プロバスケットボールリーグのNBAの試合会場の候補地として挙がっていることがわかった。
ディズニーとNBAというまったく異なる組み合わせに、頭の中が「?」になった人も多いと思うが、米NBC Sportsによると、新型コロナウイルスの影響でシーズンの中断を余儀なくされたNBAが今後再開するとなった場合の試合会場の候補地として、ディズニーワールドが検討されているという。
でも、なぜディズニーワールドなのだろうか? ほかに最適な施設はいくらでもありそうな気がするが…。
その理由は広大な敷地を有するディズニーワールドの規模にあった。ご存じの方も多いと思うが、ディズニーワールドは総面積110平方キロメートルを誇る世界最大のディズニーリゾートで、マジック・キングダム(※)を含む4つのディズニーパーク、2つのディズニーウォーターパーク、6つのゴルフコース、30近いリゾートホテルなどが集約された、巨大リゾート施設となっている。しかも、施設内には複数のバスケットボールコートや医療施設もある。
※中のつくりはディズニーランドとほとんど変わらないが、世界各国のディズニーランドの中で、唯一「ディズニーランド」という名称がつけられていないディズニーランドとして知られる。
まだ再開の目処も立っていないが、NBAがシーズンを再開するためには、選手や彼らをサポートするスタッフが安全に試合をできる環境を整えることが最も重要となってくる。しかし、新型コロナウイルスの脅威に晒されている現状を考慮すると、これまでのように試合の度に選手が国内を移動するのはリスクが高く、現実的ではない。
しかし、ディズニーワールドであれば、全チームを1箇所に集約してリーグを開催することが可能。選手はもちろんのこと、チーム関係者や試合中継に携わるテレビ局スタッフなど、リーグ開催に必要なすべての人員が滞在できる宿泊施設が整っているだけでなく、オフの日に選手が気分転換できるような娯楽施設やレジャー施設もある。さらに、ディズニーワールドには、NBAの放映権を持つスポーツ専門チャンネル「ESPN」のスタジオまであり、NBAが求めるものが何もかもそろっている。ディズニーワールドを“テーマパーク”としてではなく、試合会場として使うなんてなんとも贅沢な使い方だが、たしかにこの前代未聞の状況においては最適。
ちなみに、同様の理由で、ディズニーワールドのほかにエンタメ&娯楽の聖地として知られるラスベガスの名前も挙がっているという。果たして、ディズニーワールドでNBAのリーグを開催するという驚愕のプランは実現するのだろうか。続報に乞うご期待。(フロントロウ編集部)