マドンナが世界ツアーの終盤に新型コロナウイルス(Covid-19)に感染していたことを告白した。声明を全文訳。(フロントロウ編集部)

マドンナが新型コロナウイルスに「感染していた」と告白

 シンガーのマドンナは、3月10日と11日にフランス・パリで行なわれる予定だった世界ツアー「マダム・X・ツアー(Madame X Tour)の最終公演2日間を急遽中止。

 これは、新型コロナウイルスの世界的感染拡大を防ぐための措置だと思われていたが、じつは、当時、マドンナ自身、そして、ツアースタッフたちが新型コロナウイルスに感染した疑いがあったためだったことを、マドンナがインスタグラムへの投稿を通じて明かした。

画像: マドンナが新型コロナウイルスに「感染していた」と告白

 インスタグラムに、自身や企業などのリーダーたちが、新型コロナウイルスのワクチン開発のために80億ドル(約8400億円)におよぶ多額の寄付を行なったという内容の記事のスクリーンショットを投稿したマドンナは、長文コメントを通じて、自身の新型コロナウイルス感染に言及。現在は回復していることを報告するとともに、自身に関してマイナスとなる報道をするメディアを批判した。

 以下、マドンナのコメントを全文訳。

「Covid-19の治療法を見出すための研究を支援する取り組みの一端を担えることに感謝してる! そして、このウイルスの性質に関して、自分で知識を得るよりも、メディアの扇情的な見出しを信じてしまう人たちのために、きちんと説明しておく。私は、今は具合が悪くない。
抗体検査で陽性になったということは、それ以前に、そのウイルスに感染した経験があるということ。私は明らかに感染していた。7週間以上前、ツアーの最後のパリで体調を崩した。私の公演に出演していたほかのアーティストたちと一緒に。でも、その時は、みんな、すごく重いインフルエンザにでもかかったんだと思っていた。今ではみんな回復して、健康でいられることを神様に感謝しないとね。(メディアの報道に)すぐ乗せられちゃう人たちは、この説明で分かってくれるといいけど。知識は力!#covid19」


“ルール違反”への批判に反発か

 マドンナは先週、新型コロナウイルスの抗体検査を受けた結果、陽性だったと明かし、「私には抗体がある。明日は長いドライブに出かける。窓を開けて新型コロナウイルスの空気を吸おう!」と発言して物議を醸した。

 さらに、その数日後には、隔離生活を送っていたイギリス・ロンドンから新型コロナウイルス感染拡大の“震源地”とも言われている、アメリカのニューヨークまで移動して友人のバースデーパーティーに参加。

 ソーシャル・ディスタンシングのルールを守らず、完全に「密」な状態で過ごしている様子が、パーティー参加者がSNSで公開した動画により判明して、問題視されたばかり。

画像: 新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する以前の1月にロンドンで撮影されたツアー公演後の写真。

新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する以前の1月にロンドンで撮影されたツアー公演後の写真。

 新型コロナウイルスの免疫については未知な部分が多く、仮に抗体を獲得していても、再感染の可能性がないとは言い切れない。そのため、たとえ検査で陽性が出たとしても、社会的距離を保つというルールは守るべきだが、自身には抗体があるから大丈夫だと信じ、余裕の行動に出るマドンナの姿勢にはブーイングの声もある。

 今回の”感染公表“は、そういった批判に対抗して行なわれたもののよう。マドンナは、現在は回復していると語っているだけに、無事で何よりだが、油断はもちろん禁物だろう。

 上記のインスタグラムへの投稿で強調していたが、マドンナは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ビル・ゲイツ夫妻が主催する財団と協力し、日本円にして約1億7千万円をワクチンの研究開発に寄付。

 そのほかにも、社会的距離を保つことが難しく感染者が増加している刑務所や留置所において、収監者や職員たちの健康を守るために、10万枚ものマスクを確保して提供した。さらに、寄付と引き換えに抽選でセレブたちから豪華な“ご褒美”がもらえるチャリティ企画「オール・イン・チャレンジ」にも参加して、「マダム・X・ツアー」で着用したジャケットや誕生日ソングを歌ってくれる権利などをオファーしている。(フロントロウ編集部)

※全文訳内の一部表現を修正しました。

This article is a sponsored article by
''.