プロが知っている「美しい腹筋をつくるコツ」
あらゆる体のパーツの中でも、もっとも引き締めに苦労すると言っても過言ではない、お腹まわり。それだけにお腹を引き締めようと運動を始めるとき、お腹に効きそうなトレーニングだけに集中しがちだけれど、そこには意外な落とし穴があるという。
テキサス大学で運動学の教授を務めるディキシー・スタンフォース博士は、「お腹を引き締めたいとき、それ以外の筋力が少ないと、思うようにトレーニングが効かず腹筋を鍛えることも難しくなってしまう」と米メディアshapeにコメント。美しいウエストを手に入れるためのカギは、腹筋だけではないよう。お腹の引き締めに関係してくるパーツとは?
太ももの内側
腹筋とあまり関係がなさそうな太ももだけれど、腹筋を強化する近道はこのパーツを鍛えること。
米国認定のカイロプラクターのペリー・ニッケルストン医師は、「太ももの内側の筋肉である内転筋に力を入れながら腹筋を鍛える運動をすることで、腹筋が鍛えられるスピードが上がる」と説明。でもそのためには、この内転筋も鍛えておく必要がある。
内転筋にアプローチするエクササイズで有名なのは、足を大きく広げて行なうワイドスクワット。太ももは脂肪がつきやすいパーツでもあるので、取り入れることで脚ヤセもできて腹筋を引き締めるスピードアップも叶えてダブルの引き締め効果に!
ワキの下
ワキの下にある小さな筋肉で、肋骨から肩甲骨までをつなぐ「前鋸筋」という部分も、腹筋と大きな関係があるという。
スタンフォース博士によると、腹筋を鍛えるためには肩甲骨がしっかりと動かせるかどうかがポイントになるそうで、肩甲骨が固まっていたり不安定になっていると、せっかく腹筋のトレーニングを行なっても効きづらいのだという。
でもこの前鋸筋を鍛えると肩甲骨の動きをコントロールできるようになり、腹筋を鍛えるメニューの効果が上がるそう。前鋸筋は通称ボクサー筋とも呼ばれていて、ダンベルや水の入ったペットボトルを使ってボクシングの「ストレートパンチ」のようにしっかりと腕を曲げ伸ばしすることで、鍛えることができる。
首まわりの筋肉
首にある細い筋肉も、腹筋を鍛えるうえで重要だという。ニッケルストン医師によると、耳の後ろから鎖骨にかけての「胸鎖乳突筋」と首の前側から鎖骨にかけての「斜角筋」がコリ固まっていると、腹筋を鍛える動きの邪魔になってしまうことが多いという。
これを改善する方法としてニッケルストン医師は、ヨガやストレッチで首や肩をほぐしてからエクササイズを行なうようにアドバイス。
骨盤まわりの筋肉
腰痛の原因のひとつとも言われている、脊椎の下部と骨盤を結ぶ「股関節屈筋」のコリ。ニッケルストン医師によると、この股関節屈筋のコリによってワークアウトの効果を最大限に生かすことができなくなってしまうという。運動前に腰まわりをストレッチするなど、なるべくほぐすように心がけて。
また、腹筋を鍛える定番の「上体起こし」を続けていても、お腹がヘコまないという人は、この股関節屈筋に頼ってしまっていることが多いそう。この悩みを解決する方法としてニッケルストン医師は、「ヒザを大きく開いて足の裏と裏を合わせて上体起こしを行なうのがオススメ」とアドバイス。
腹筋を鍛えるため、腹筋だけではなく太ももや首、骨盤、ワキの下にも注目すべきというプロのアドバイス。キュっと引き締まったくびれや縦線の入った腹筋を手に入れたいという人は、ぜひ参考にしてみて。(フロントロウ編集部)