白人警官により殺害された黒人男性のジョージ・フロイド氏が、事件以前に新型コロナウイルス(Covid-19)に感染し、回復していた可能性があることが、フロイド氏の解剖を担当した現地検視局の報告書により明らかになった。(フロントロウ編集部)

ジョージ・フロイド氏、死後の検査で「新型コロナウイルス」陽性

 5月25日に米ミネソタ州ミネアポリスの商店で偽造紙幣を使用した疑いで通報され、駆けつけた白人警官デレク・ショーヴィンにより首元を膝で8分46秒間抑えられたことが原因で窒息したジョージ・フロイド氏(享年46歳)。

 フロイド氏の最後の瞬間を通行人が撮影した動画がSNSで拡散されたことが引き金となり、ミネアポリスで発生した黒人コミュニティや人種差別に反対する人々による抗議デモ「#Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター/黒人の命も価値がある)」は、全米各地や世界各国の都市にも広まり、事件から10日以上が経った今も、連日、抗議運動が繰り広げられている。

画像: ジョージ・フロイド氏、死後の検査で「新型コロナウイルス」陽性

 そんななか、フロイド氏が生前、世界中で猛威を振るい続ける新型コロナウイルスに感染していた可能性が高いことが、フロイド氏の検死を担当したミネソタ州へネピン郡の検死局の報告により明らかになった。

 同局の報告書によると、フロイド氏は4月3日に受けた新型コロナウイルス検査で陽性と判定されており、5月25日に死亡した後、検死の際に行った鼻腔内の検査でも陽性と判定されたという。

 同局のアンドリュー・ベイカー検死局長は、フロイド氏の新型コロナウイルスの症状に関して「無症状だったが、長引いていた可能性がある」と分析している。報告書には、新型コロナウイルスへの感染がフロイド氏の死に関係があるとは記載されていない。


2度の検死、死因に相違

 フロイド氏の検死は、これまでに2回、遺族が依頼した医師とへネピン郡検死局により行なわれており、双方の報告には相違がある。

 遺族が独自に依頼した医師は、解剖の結果、死因は「首や背中を持続的に圧迫されたことによる窒息」と判断。殺人だったという見解を明らかにした。代理人は「頸動脈への圧迫で脳への血流が阻害され、背中への圧迫で呼吸が制限されたことによる窒息死」と詳細を説明しており、死亡につながる基礎疾患は確認できなかったと報告している。

 一方で、その後に発表されたへネピン郡検視局の監察医による司法解剖の結果では、死因は「警察による制圧や拘束中の首への圧迫の組み合わせによる心肺停止」と報告。殺人だったと推定しているが、フロイド氏が心疾患を患っていた可能性や医療用麻薬などの使用が影響した可能性も指摘した。

 フロイド氏の葬儀は6月4日に地元ミネアポリスで行なわれ、追悼式の模様がテレビ中継されたほか、6日には生まれ故郷であるノース・カロライナ州レイフォード、8日には以前暮らしていたテキサス州ヒューストンでも追悼式が開催される。(フロントロウ編集部)

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