ティーンのカリスマとして、今、若い世代を中心に絶大な人気を誇るシンガーのビリー・アイリッシュが、コロナ禍に危機感ゼロの行動を取る人たちに対する怒りを露わに。(フロントロウ編集部)

ビリー・アイリッシュが新型コロナの存在を無視する人たちに喝

 今年のグラミー賞で女性アーティストとして史上初めて主要4部門を制覇し、計5部門で受賞を果たしたビリー・アイリッシュ(18)が、コロナ禍に危機感ゼロで外出する人たちのことを「身勝手」と、英GQのインタビューで批判した。

 外出自粛について、「この3年間、めちゃくちゃ忙しかった。スケジュールが埋まっているどころか、予定がかぶっているような状態だったけど、突然、未来がまったく予測できない状況になった」と、新型コロナウイルスによるパンデミックの影響でツアーが延期になり、一気に暇になったことを明かしたビリーは、続けて「私たちは今、ゴーストタウンに住んでるべき。この前、車で兄の家に物を取りに行ったんだけど、たくさんの人たちが外出してた。みんなマジでバカ!超クレイジーだよね。運転中、今までと変わらない“普通の光景”が広がってた。私にはちょっと信じられなかったな」と、コロナ禍でも危機感ゼロで行動する人たちが多いことに危惧を示した。

画像: ビリー・アイリッシュが新型コロナの存在を無視する人たちに喝

 さらに、アメリカのいくつかの州が、新型コロナウイルス感染拡大防止対策よりも経済活動や自分のたちの生活を優先させていることに対しても、ビリーなりに思うところがあるようで、「その件に関してはものすごく強い怒りを感じる。感染力が高いという点を考えると、なおさらね。みんな本当に身勝手だと思う。『別に感染してもいい。それで死ぬならしょうがない』みたいなことを言ってる人たちがいるけど、は?マジで言ってる?あんたの親は?一緒に住んでる祖父母は?彼らが感染してもかまわないっていうの?あんたのせいでおばあちゃんが死んじゃったらどうすんの?って感じ。だって、そんなことになったら、あんたは一生自分のことを許せないはず。あと、若い子たちがパーティーに行って、電子タバコや大麻を(友人同士で)回して吸ってるんだって?そういうのもイラっとする」と、怒りを露わに。

 また、「(新型コロナウイルスによるパンデミックは)自然界の報復だと思ってる人たちがいるみたいだけど、今回のことが起きた本当の理由は、コウモリのお腹を切り開いて中身を食う奴がいたから(※)。本当にクレイジー。みんなすごく身勝手で愚かだよね。もちろん、この経験を通じてみんなが地球を大切にすることの必要性に気づいてくれたら嬉しいけど、現実的なことを言えば、それは無理だと思う。だって、(環境保護やコロナ対策よりも)みんな自分が慣れ親しんだことを選びたがるから」と、日本でも“新しい生活様式”など新型コロナ後の新たな日常が提唱されているが、多くの人が新しいことよりも慣れたこと、不便より便利を選ぶだろうと予想した。
※新型コロナウイルスの発生源は諸説あるが、一部でコウモリが持つコロナウイルスが、野生動物を通じて人間にうつったと考えられている。

 ちなみに、ビリーはアメリカ国内で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた時から、人々に警鐘を鳴らしていた。以下、ビリーが自身のインスタグラムにアップしたコメントの一部。

 「(自主隔離の動きが加速するなか)世界中でたくさんの若者が外に出て、クラブに行ったり、ビーチに行ったりして遊びまわってるようだけど、それってものすごく無責任なことだと思う。なぜ無責任なのか、その理由を説明させて。

 私も『そんなこと知ったこっちゃない。私は若いし、感染したってかまわない』という馬鹿げた考えを持ってた。『私は感染しない。私は免疫力が高いから』って。自分だけの問題じゃないということをわかっていなかった。だから、このごに及んでまだ『感染しようがしまいが気にしない』と思ってる人に言いたい。これはあなただけの問題じゃない。もしあなたが感染したり、あなたの身近にいる人が感染したりしたら、あなたよりもずっと身体が弱い人にウイルスをうつしてしまう可能性がある。それって本当に無責任なことだと思う。

 私がこの話をしようと思ったのは、世界の半数近い人が恐怖に怯える一方で、それと同等の数の人たちがこの問題に無関心だから。だから簡潔に言わせて。パニックになる必要はないけど、本当の意味で“馬鹿”にはならないで。この状況のなかで、どうか責任をもって我慢をしてちょうだい。あなたは感染しても大丈夫かもしれないけど、あなたの親が感染してしまうかもしれない。(あなたのせいで)あなたの祖父母や親戚のおじさんとおばさん、友達のお母さんが感染してしまうことだってある。これはあなただけの問題じゃない」

 そんなビリーは、今回のパンデミックがきっかけで、ハーパー・リー原作の名作小説『アラバマ物語』の登場人物から名付けたジェムとブーという2匹のピットブルを動物保護団体から引き取って育てており、今はその2匹の世話に大忙しだそう。(フロントロウ編集部)

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