映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役のエマ・ワトソンが、グッチやサンローランといったハイブランドを擁するケリングの取締役に就任したのはリアーナの影響?(フロントロウ編集部)

エマ・ワトソンがケリングの取締役に就任

 映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で大ブレイクした俳優のエマ・ワトソン(30)が、グッチ(Gucci)やサンローラン(Saint Laurent)、バレンシアガ(Balenciaga)といった世界的なラグジュアリーブランドを傘下に持つケリングの取締役に就任することが、先日行なわれた同社の定時株主総会で決定した。

画像: エマ・ワトソンがケリングの取締役に就任

 また、近年、ファッション業界でも、環境・社会・経済の3つの観点から世の中を“持続可能にしていく”という意味の「サステナビリティ」という言葉が、最も重要なキーワードの1つとして関心を集めているが、エマはサステナブルなファッションを推進するために設けられたサステナビリティ委員会の会長も務めることになるという。

 『ハリー・ポッター』シリーズで演じていた優等生のハーマイオニーを地で行くエマは、世界中から超エリート学生が集まる名門私立大学8校の総称であるアイビー・リーグに属する、名門ブラウン大学を2014年に卒業後、国連のUN Women親善大使に就任。

 男女平等を目指すキャンペーン「HeForShe(ヒー・フォー・シー)」を立ち上げたり、ハリウッドにおけるセクハラ撲滅運動である「#Time’s Up(タイムズ・アップ)」に率先して参加したり、アクティビスト(活動家)として、女性の権利向上を中心とした社会問題について積極的に声をあげている。今回の決定はまさに適任と言えるが、じつはケリングがエマに声をかけた背景には、シンガーのリアーナの存在が大きく関わっていると言われる。

ケリングがエマ・ワトソンに声をかけた理由は“リアーナ”?

 ほかのブランドやグループ同様に、ケリングも若い世代の消費者を取り入れることに尽力しているが、現代の若者はサステナビリティや多様性など、従来の消費者が重視していなかったことをアパレルブランドに対して求めていると言われる。

画像: ケリングがエマ・ワトソンに声をかけた理由は“リアーナ”?

 昨年、リアーナがプロデュースするブランド「フェンティ(Fenty)」をラグジュアリーブランドとして展開していくことを発表した、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)やディオール(Dior)、フェンディ(Fendi)といった数多くの人気ブランドを擁するLVMHは、フェンティが参入したことで、現代の若者がアパレルブランドに求める人種やジェンダー、体形といった多様性を取り入れることに成功した。

 リアーナは、ランジェリーブランド「Savage × Fenty(サヴェージ・フェンティ)」の広告にプラスサイズモデルを起用したり、コスメブランド「フェンティ・ビューティー(Fenty Beauty)」ではどんな肌色にも合うように数十種類のカラーバリエーションを用意したり、LVMHと組む前から徹底的に多様性を追求していたことで知られる。

 ケリングにとってはライバルであるLVMHがリアーナと手を組んで成功したことが、リアーナと同じく若者に絶大な影響力を持ち、さらに様々な社会問題に精通するエマの起用に繋がったのではないかと見られている。今後、どういったかたちでエマの手腕が発揮されることになるのか、今から楽しみでならない。(フロントロウ編集部)

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