Netflixドラマ『セックス・エデュケーション』で主役オーティスを演じたエイサ・バターフィールドが、インティマシー・コーディネーターの存在に助けられたことを明かした。(フロントロウ編集部)

若者から支持される『セックス・エデュケーション』

 2019年にNetflixでシーズン1が公開され、2019年にNetflixで最も視聴されたドラマのトップ5にランクインしたほど人気の『セックス・エデュケーション』は、2020年1月よりシーズン2の配信も開始され、現在はシーズン3を制作中。

 今作で主演を務めたエイサ・バターフィールドが演じるオーティスは、両親がセックス・セラピストであることから、経験はないけれど性の知識は豊富な高校生。同級生のメイヴのアイディアでセックスクリニックを始め、生徒たちの悩み相談に乗っていく。また、そんなオーティス自身も恋や友情に悩んだり、絆を育んだりしていく。

 そのどストレートなタイトルには、ちょっとびっくりしてしまう人も多いかもしれないけれど、そのストーリーは高い評価を得ており、お互いを思いやる方法といったものからフェミニズムまで、若者に支持されるこれまでにない現代的な内容になっている。

ネトフリ初のインティマシー・コーディネーター

 そんな今作では、予想どおりベッドシーンが多い。しかし革新的な内容で知られる本作では、もちろん労働環境にも気を払っており、あの専門家たちが現場にいたという。それは、インティマシー・コーディネーター(Intimacy Coordinator)。

 キスシーンやベッドシーンといった、精神的にも負担がかかりやすいシーンの撮影にのぞむ俳優をサポートする専門のコーディネーターであるインティマシー・コーディネーターは、2017年にハリウッドで起こり、世界中へ大きな影響を与えたセクハラ被害に声をあげるMeTooムーブメントのあおりを受けて、ここ数年で多くの撮影現場で起用されるようになっている。

 米Hollywood Reporterによると、じつは、Netflix作品の撮影でインティマシー・コーディネーターが起用されたのは、『セックス・エデュケーション』が初だそう。主演のエイサは、米Hollywood Reporterのインタビューで彼らの存在についてこう話した。

 エイサと、オラを演じたパトリシア・アリソン。

「自分がうまくやれる気がしなかったり、議論にはしたくなかったり、恥ずかしいと感じている時には、誰か話せる人がいるのは助けになるよね。僕のシーンの多くは自分だけ、つまり自分でするものだった。5分間のマスターベーションのシーンでは、じつは彼女の助けは必要ないと感じたんだ。どう演技すれば良いのか分かってたから(笑)でも(オラ役の)パトリシアとのシーンは…、僕たちはシーズン1の終わりに会って、それ以前は知り合いじゃなかったから、お互いの距離感を見つけるのに助かったよ」

 本作では、マスターベーションから、異性カップルや同性カップルのベッドシーンなど、様々なシーンが描かれている。また、キャストの年齢もそこまで高くないことから、インティマシー・コーディネーターの役割は大きかったよう。

 ちなみに、彼らと同じ年代の俳優であるエル・ファニングも、Huluの新作ドラマ『The Great(ザ・グレート)』でインティマシー・コーディネーターがいたことを明かしており、「私はこれまで彼らみたいな人と働いたことがなかったんだけど、いてくれて良かった」と話していた。(フロントロウ編集部)

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