アメリカのミシガン州で議員候補の男性の娘が、パパには投票しないでと呼びかける事態になっている。(フロントロウ編集部)

選挙候補者の娘が父親の過去を告発

 日本では7月5日に東京都知事選が開催され、11月3日にはアメリカで大統領選挙が開催される。多くの選挙が世界各国で日々起こっており、米ミシガン州でも州議会議員の選挙がすぐそこ。しかし、1人の候補者の娘が、悲痛な声をあげた。候補者であるロバート・レーガンの23歳の娘ステフが、6月24日にこうツイートした。

「もしあなたがミシガン州に住んでいて18歳以上であれば、お願いだから、州議会議員の選挙で私のパパに投票しないで。みんなにそう伝えて」

 ステフがこのツイートをした当初、彼女のフォロワーは600人程度だったそうだけれど、約20万いいねがつくほど投稿が拡散されたことで、彼女のフォロワーの数はいまや約7,000人に。大きな反響を得たことで彼女はさらにこうツイートした。

「多くの人に質問されたから答えるけれど、ロバート・レーガンのことです!彼のキャンペーンについてフェイスブックやグーグルで調べてみて。彼の信念に関するさらに多くの情報をシェアするのは安全でないと感じているから、自分で検索して、調べてみて」

娘の母親も過去のDVを告発

 さらに続けて、ロバートが子供たちに金銭的支援を一切してこなかったことを明かしたステフ。彼女が父のどの信条に反対しているのかは不明だけれど、ロバートは女性の中絶に反対しているなど、非常に保守的なことで際立っている。そして、ステフの行動を見たステフの母親も、ロバートがこれまで行なってきたことを明かした。

「恐怖の中で生きないことにする。
私の子供たちのことを思って、心が痛いです。個人的な痛みについて、1つ投稿したいと思います。子供を守るために、彼らの父親については沈黙を貫いてきました。しかし暴力の被害者として、沈黙は加害者への許可なのだと気がつきました。沈黙は、“ロバート・レーガン”が親としての責任に嘘をつき続け、自分の政治的キャンペーンに関して子供たちにガスライティング(※)を続けることを許すことになります。彼は子供たちを金銭的に支援したことは一切ありません。大学の学費も、生活費も、結婚式も、裁判所から指示された健康保険も、一銭も。彼は娘の卒業式の日に飲酒運転で刑務所にいたので、式に出席しませんでした。(そして罪悪感もない)。彼はセラピーを拒み、感情的にも言葉的にも暴力的で、人に借金もしています。彼は2012年に、私にこう言いました。『お前の注意を引くために、子供たちを痛めつける』。そうですね、彼は私の注意を引きつけています。そして、彼はあなたの注意も引きつけていることを望みます。これは、リベラルだとか保守的だとかという話ではありません。これは道徳的な話であり、メンタルヘルスの話です。この人物に、あなたのためにルールを作ってほしいですか?彼には、やめてほしいと頼んでいます。子供たちをこれに引っ張り込むのは止めて、暴力的なメールを送ってくるのを止めて。私たちを巻き込まないで」
 ※ターゲットを 巧みに 操り、自分がおかしいのではないか、自分が間違 っているのではないかと錯覚させる精神的虐待の一種。

 ステフの母親の口ぶりから、ロバートは彼女に家庭内暴力を振るっていたと見られる。彼女は、ロバートが保守的であるという事実の前に、道徳観の話として彼女やステフの告白に耳を傾けるよう訴えた。

ロバートもコメントを発表

 ステフのツイートを受けて、ロバートは公式コメントを発表。「私は4人の子供たちを愛していますし、彼らのベストになることを願っています」としている一方で、米The Hillのインタビューでは、リベラル系の大学へ通っていたステフの考えを認めない様子を見せ、システマティック・レイシズム(※)に関して「私はシステマティック・レイシズムの考えは一切受け入れませんよ」と話した。
 ※人種差別や性差別が、個人の感情だけでなく、社会のシステムのなかに組み込まれていることを指す。

(フロントロウ編集部)

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