MCUの『アベンジャーズ/エンドゲーム』でアイアンマンを演じるロバート・ダウニー・Jr.が最後に喋る言葉にはいくつものバリエーションがあった。(フロントロウ編集部)

アイアンマン卒業!『アベンジャーズ/エンドゲーム』

 映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、米マーベル・コミックスの映画シリーズ、「マーベル・シネマティック・ユニバース」(通称:MCU)の22番目の作品。2008年に公開された映画『アイアンマン』から10年以上にわたってユニバースを拡大させてきたシリーズのフィナーレともいえる大人気作品で、興行収入は、2009年に公開されたジェームズ・キャメロン監督の『アバター』を抜き世界歴代1位を記録している。

画像1: アイアンマン卒業!『アベンジャーズ/エンドゲーム』

 本作品をもって、トニー・スタークことアイアンマンを演じてきたロバート・ダウニー・Jr.や、スティーブ・ロジャースことキャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンスらのメンバーが『アベンジャーズ』シリーズを卒業。多くのファンが長年同キャラクターを演じてきた俳優たちを見送った。

画像2: アイアンマン卒業!『アベンジャーズ/エンドゲーム』

 MCUは、主要なヒーロー卒業後もドラマや映画などでユニバースを展開することが決まっており、今後は、“フェーズ4”として、新たなヒーローや、これまでも活躍してきたヒーローたちが様々な戦いを繰り広げる。ちなみに、2020年11月6日には、映画『ブラック・ウィドウ』が日本全国公開。さらに、2020年6月からサービス開始となったディズニー+では、今後『ザ・ファルコン・アンド・ザ・ウィンター・ソルジャー(TheFalcon and the Winter Soldier)』、『ワンダヴィジョン(WandaVision)』、そして『ロキ(Loki)』などのドラマ作品が配信される予定となっている。

画像3: アイアンマン卒業!『アベンジャーズ/エンドゲーム』

 そんなMCUにおける記念碑的作品、『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、主人公アイアンマンが物語のクライマックスに言う「私はアイアンマンだ(I am Ironman)」という台詞が印象的。このセリフは、2008年に公開された『アイアンマン』の記念すべき第1作目のラストシーンでも発されたセリフで、「トニー・スタークらしい言葉」としてファンからこよなく愛されている。

 誰もがシリーズのフィナーレにふさわしいセリフだと感動したあのセリフだけれど、実は違うセリフになっていたかもしれなかった。

『エンドゲーム』のラストシーン、何テイクも撮っていた

 ごく自然にロバートが「私はアイアンマンだ(I am Ironman)」と発したあのセリフは、実は何回も何回も撮り直したテイクの中の一つであったことを、編集担当のジェフ・フォードは米Coliderに明かしている。ジェフによるとロバートは、アドリブをいくつも試してみるのが好きなんだそう。

画像1: 『エンドゲーム』のラストシーン、何テイクも撮っていた

 アドリブの中には、いいセリフもイマイチなセリフもたくさんあったそうだけれど、その中でもジェフのお気に入りは「お前はもう終わりだ(“You are so f*cked.”)」というFワードを用いたセリフ。さらにそのセリフを言っているロバートをよくみたら、目に涙が浮かんでいたそう。

画像2: 『エンドゲーム』のラストシーン、何テイクも撮っていた

 ちなみに、ロバート本人はアイアンマンの最後のセリフに、「オー、スナップ」と言って欲しかったもよう。「オー、スナップ」は、「オー、ヤバイ」という意味のスラング。同時にスナップには「パチンと鳴らす」という意味もある。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で最凶の敵サノスが、左手につけたインフィニティガントレットで指を“スナップ”させて人類の半分を消滅させたことから、ファンはこのことを「サノスのスナップ」と呼んでいる。

画像3: 『エンドゲーム』のラストシーン、何テイクも撮っていた

 それだけではなく、ロバートは「私はアイアンマンだ(I am Ironman)」というセリフ自体言いたくなかったそうで、撮影の2週間前に行なわれた食事会では、「『アイアンマン』で「私はアイアンマンだ(I am Ironman)」と言った時のような感情にはなりたくない…。大変だし、時間がかかるんだ」と言っていたことを、監督のジョー・ルッソはReelBlend Podcastで明かした。けれど、その場にロバートの古い友人であるプロデューサーのジョエル・シルバーがやってきて、「今まで聞いた中で最高のセリフだ!絶対言わなきゃ!」と説得したため、ロバートは「私はアイアンマンだ(I am Ironman)」と言うことに同意したという。

 ぜひ、『アベンジャーズ/エンドゲーム』をみるときには、紆余曲折を経て完成したアイアンマンの最後のセリフを味わいながら聞いてみて。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.