ユーチューブ登録者数1780万人を誇るリザ・コッシーとデイヴィッド・ドブリックが、過去に日本人の話し方をネタにしていた。そんななか、リザが謝罪。(フロントロウ編集部)

ユーチューバー、日本人の話し方を笑いに利用

 誰でも動画を公開することができるYouTubeによって、才能のある人々が世に知られやすくなった一方で、第三者のチェックがなくても公開できることで、影響力のあるYouTuberが人種差別や性差別の考え方をファンに拡散してしまうことも多い。

 アメリカで活躍するYouTuberのリザ・コッシーとデイヴィッド・ドブリックは、それぞれチャンネル登録者数1780万人を超える大人気YouTuber。現在は破局している2人だけれど、過去には付き合っていたことがあり、お互いの動画にも出演していた。

 そんな2人の交際中に公開された2つの動画が注目を集めている。現在は削除された動画では2人が日本の飴を食べてみるという内容なのだけれど、そこでデイヴィッドは、突然口をもごもごさせ、アジア系が話しているモノマネを開始。「これは人種差別じゃないよ。彼らが話してる時の音ってこんな感じ」と言うと、リザはデイヴィッドの肩を叩き注意したものの、「私がノーって反応続ければ、人種差別じゃないでしょ」と発言した。

 さらに2つ目の動画でも、デイヴィッドがモノマネをし、それに続いてリザもモノマネ。この動画を注意したTikTok動画が大きく拡散され、2人の反応に注目が集まっていた。

@callmesukiwi

Why is no one talking about this? It’s a clear example of the normalized racism against Asians @daviddobrik @lizzza ##fyp ##asian

♬ original sound - callmesukiwi

リザ・コッシーが謝罪コメント

 デイヴィッドはいまだに反応していないけれど、リザはSNSに謝罪コメントを発表。インド人の父と白人の母を持ち、自身を“ブラウン・ガール”と呼ぶリザは、様々な人のモノマネが持ち味。今回の謝罪が、批判の的となっていた2つの動画だけに対してかは分からないけれど、自身もマイノリティの1人であるリザは、若かりし自分の過ちに向き合った。

「有色人種の、そして自分を“リトル・ブラウン・ガール”と呼んでいる女性として、自分の人生でも偏見によって傷ついてきました。しかしだからと言って、自分自身が人種差別的な考えを使ってしまったことを認めなくて良いというわけではありません。私の過去の影響力や、考え、言葉、そして物語がステレオタイプを強化することになってしまいました。私は様々な文化を祝福するためにキャラクターを創作してきましたが、結果的に、(人種のステレオタイプをネタにすることが)許されることなのだという印象を与えてしまいました。私の行動による影響は、私が意図しないものとなってしまいました。私が傷つけてしまった美しいコミュニティに対して申し訳なく思っています」

 リザのように、自身も差別される社会グループに属しているけれど、他の差別される属性の人々を無意識/意識的に差別してしまうことはある。例えばゲイの5人が主役のNetflixシリーズ『クィア・アイ』の唯一の黒人であるカラモ・ブラウンは、いつもは差別されているゲイコミュニティの中にも、さらに黒人差別があると話している。また、5月に非武装の黒人男性を殺した警官の実行犯は白人だったけれど、止めずにいた他の警官にはアジア系警官もいた。

 日本でも、外国人の日本語をネタにする描写は、YouTubeだけでなく様々なプラットフォームでまだまだ確認できる。また、日本のYouTuberでも、女性差別が酷いと注意されても、そのままのスタンスで動画投稿を続けている人も1人ではない。自分は差別主義者じゃないと思いこまずに、自分の行動を客観的に見ていくことが重要。(フロントロウ編集部)

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