トニー賞にノミネートされたことのあるミュージカル俳優ニック・コルデロが、新型コロナウイルスとの数ヶ月にわたる闘病の末に亡くなった。享年41歳だった。(フロントロウ編集部)

ニック・コルデロが逝去

 ミュージカル『ロック・オブ・エイジズ』への出演や、『ブロードウェイと銃弾(Bullets Over Broadway)』でトニー賞にノミネートしたことで知られるブロードウェイ俳優のニック・コルデロが、新型コロナウイルスで亡くなった。ニックの妻で、フィットネスインストラクターのアマンダ・クルーツが彼の訃報を発表した。享年41歳だった。

画像: ニック・コルデロが逝去

 カナダ出身の俳優であるニックは今年3月、肺炎の症状が出て集中治療室(ICU)に入院。妻のアマンダによれば、ニックは呼吸に苦しさを感じて新型コロナウイルスの検査を2度受けたものの、結果は陰性。しかしニックの症状は新型コロナウイルスのものと合致していたため、3回目の検査をしたところ、陽性と診断されたという。

 その後、肺への感染が認められた際には、高熱が出て、血圧と心拍に影響がみられ、意識不明の重体に陥っていた。ECMO(体外式膜型人工肺)と人口呼吸器をつけ、透析を行なうことで、どうにか持ち直したという。しかしながら、ECMOの排管によってニックの右脚の血流が止まっていることが発覚。血流の問題はなかなか解決せず、現地時間4月18日には右脚を切断する手術を受けていた。

 ニックは新型コロナウイルスの闘病中に27キロも体重が減少していたといい、亡くなる直前まで、左右両方の肺の移植手術を受けることを目指していたという。

 「神様はまた1人、天使を手にしました」と妻アマンダはニックの訃報を発表したインスタグラムへの投稿で綴っている。「私の愛する夫が今朝、息を引き取りました。彼は家族や歌、お祈りという愛に囲まれながら、静かに旅立ちました」

 アマンダは続けて綴っている。「私の心は傷ついており、彼のいない人生は想像できません。ニックは明るい光のような人でした。彼は全員にとっての友人で、聞き上手で、手助けをすることや、おしゃべりをすることが大好きでした。彼は素晴らしい俳優で、ミュージシャンでした。彼は家族を愛し、父親であることや、夫であることを愛していました。(彼との間に生まれた子供である)エルヴィスと私は毎日、何かをするたびに彼を恋しく思うことでしょう」

 ニックは妻のアマンダと、2019年6月に彼女との間に生まれた1歳の息子のエルヴィス君を残して亡くなった。(フロントロウ編集部)

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