イギリスの大衆紙The Sunを名誉毀損で訴えた俳優のジョニー・デップが、裁判で愛娘のリリー・ローズ・デップが13歳の時にマリファナを与えたことを認めるような証言をしたことが話題になっている。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップが我が子への独特の教育法を明かす

 映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど、これまでに数々のヒット作で主演を務めてきた俳優のジョニー・デップが、元妻で俳優のアンバー・ハードに対して暴力を振るったという“虚偽の報道”が名誉毀損にあたるとして、イギリスの大衆紙The Sunを発行するニュー・グループ・ニュースペーパーズ(New Group Newspapers)を提訴した件で、英現地時間7月7日からイギリスの高等法院で審理が始まった。

画像: 最高法院から出てきたジョニー・デップ。

最高法院から出てきたジョニー・デップ。

 New Group Newspapers側の証人であるアンバーは、ジョニーの薬物乱用による暴力を主張していることから、今回の審理では、ジョニーの過去の薬物使用について重点的に議論が行なわれた。

 そのなかで、New Group Newspapers側の弁護士から「ずいぶんと若い頃から薬物と酒にのめりこんでいたというのは本当か?」と聞かれ、質問内容を事実と認めたうえで薬物を使用するきっかけとなった出来事について振り返ったことは、すでにフロントロウでもお伝えしたが、このほかにジョニーが愛娘のリリー・ローズ・デップに対して行なった薬物に関する独特の教育法が、ジョニー本人の口から明かされた。

画像: ジョニー・デップが我が子への独特の教育法を明かす

 相互尋問の際に、New Group Newspapers側の弁護士からアンバーと結婚していた頃のマリファナ(大麻)使用について聞かれたジョニーは、「(マリファナは)不安を解消したり、安眠をしたり、幸福感を得たり、心を落ち着かせたりするのにとても役立ちました」と返答。続けて、娘のリリーが13歳の時にマリファナを与えたのもそれが理由かと聞かれると、「娘にマリファナの使用を勧めたことは一度もない」としたうえで、こう語った。

 「当時、娘は13歳でした。みなさんもご存じのように、11、12、13歳ぐらいの時、高校生が開いているパーティーに行くと、すでに酔っ払った人たちからお酒を勧められることがあります。だから私は娘に言いました。『もしパーティーに行ってよく知らない人からジョイント(大麻)を渡されたら、(吸わずに)すぐに隣にいる人に回すんだよ。知らない人と一緒にドラッグをやってはいけない。覚悟ができた、もしくは準備ができたと感じたら、まずは私のところにおいで。君に知らない人と初めての(ドラッグを)経験をしてほしくないんだ。私が信用できないものを使ってほしくない。これは君を守るためだ』と」

 遅かれ早かれいずれそういったことを経験する。そう思ったジョニーは、娘がまったく知らない人たちとドラッグを使用して、危険な目に遭ってほしくないという思いから、“自分のもとに来なさい”とアドバイス。その後、リリーが「準備ができた」と言ってきた際に、元パートナーでリリーの母親でもあるヴァネッサ・パラディとも相談をして決めたそう。

 「彼女に私のことを信じてほしかったのです。だから、娘が『準備ができた』と言ってきたら、セッティングを完ぺきなものにしたいと思いました。(アニメの)『ファミリー・ガイ』をつけて、冷蔵庫をアイスクリームだらけにして…最高に快適な体験になるように、できる限りのことをしたいと思うものです」

 ジョニーは、「誰だって13歳の娘にパラノイア的な混乱を経験してほしくないはずです。私が持っていたマリファナは自分でも吸っていたので、信頼できる高品質のものであることをわかっていました。世間に出回っているドラッグは危険すぎるので、彼女に手を出してほしくなかったのです」と言うと、万人受けする教育法ではないことは理解しているとしたうえで、「間違っていると思う方もいるかもしれません。あなたのその意見には感謝します。でも、私には娘がいて、親としての責任を果たす必要がありました」とも語っている。

 日本では大麻の所持は違法なので少々理解しがたいが、アメリカやヨーロッパでは違法・合法にかかわらず、高校生や大学生が主催するパーティーで大麻といった薬物が当たり前のように出回っている。少々、エキセントリックな方法ではあるが、“愛する娘を守りたい”という思いからの行動だったよう。(フロントロウ編集部)

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