映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』のある重要なシーンで、背景合成用のグリーンバックが丸見えになっていた!(フロントロウ編集部)

英国のおバカ映画『ホット・ファズ』

 『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』は、2007年に公開されたイギリスのコメディ映画。主人公は、ロンドンの首都警察に勤めるニコラス。有能すぎる彼はその有能さゆえに、上司や同僚から疎まれてしまい、ある日突然ド田舎の警察署に左遷される。平和で犯罪も起こらないような街で勤務を始めるも、今度はそのまじめさゆえに、そこでも浮いた存在に。しかし、そんな平和な街である日事件が起きる…。

画像1: ©️WORKING TITLE FILMS

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 監督は、映画『ベイビー・ドライバー』や『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』のエドガー・ライト。主演と共同脚本を努めたのは、映画『ミッション:インポッシブル』や『スター・トレック』シリーズなど人気映画で活躍しているサイモン・ペッグ。

 また、サイモン演じるニコラス・エンジェル巡査部長のバディのダニー・バターマン警部補役として、ニック・フロストが参加。ちなみに、サイモンとニックは、親友としても知られ、映画『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』や『ショーン・オブ・ザ・デッド』など様々な映画で共演している。

画像: 英国のおバカ映画『ホット・ファズ』

 そのほか、ドラマ『SHERLOCK(シャーロック)』のマーティン・フリーマン、映画『ラブ・アクチュアリー』のビル・ナイ、映画『オーシャンズ8』のケイト・ブランシェット、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督など、そうそうたる顔ぶれが勢揃い。

 そんな豪華キャストでお送りする映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』だけれど、じつはある重要なシーンで、背景を合成するためのグリーンバックが丸見えになっていた。

迫真のシーンで、背景が未処理⁉︎

 グリーンバックとは、映像と背景を合成するために、均一な緑色の背景の前で映像を撮影し、背景と別の映像をはめ込む際に使われるもの。グリーンだけではなく、人物の肌色と補色の関係にあるブルーなどが使われることも多い。

画像: 迫真のシーンで、背景が未処理⁉︎

 通常はデジタル処理されてしまうそんなグリーンバックだけれど、映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』では一部その処理を忘れていたよう。気になるそのシーンは、映画の終盤に近い、激しいカーチェイスの場面。

 サイモンとニックのコンビが車両に乗り込み、標的を猛然と追い詰める迫真のカーチェイスシーンで注目していただきたいのが、2人の車の後ろの窓。猛スピードで走る車の後ろの窓には、曇り空や木々が映し出されているけれど、ニックの顔にカメラがクローズアップした時の背景には緑色しかない。何度か再生してみると、しっかり合成されているシーンでは、芝生の草の陰影や空の明るい色が表示されていることがわかるので、非常に対照的。

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 もちろん、本作は巨匠であるエドガー・ライト監督によるコメディなので、この激しいシーンが滑稽に見えるように“あえて”グリーンバックを残した可能性も捨てきれない。しかしながら、まるで本当にカーチェイスしているように見えるというのにもかかわらず、実は合成だったというのは驚き。

 そんな映画『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』は、NetflixやAmazonプライム・ビデオなどで視聴することができる。(フロントロウ編集部)

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