ブラッド・ピットが、ある人物の物まねをした演技で、エミー賞にノミネートされた。(フロントロウ編集部)

ブラッド・ピットがエミー賞ノミネート

 俳優のブラッド・ピットが、第72回エミー賞にノミネートされた。アメリカで放送されたテレビドラマやテレビ番組、テレビ関係者が対象のエミー賞だけれど、ブラッドといえば映画俳優というイメージが強い。しかしブラッドは、今年2020年4月に大人気コメディショー『SaturdayNight Live(原題)』にゲスト出演しており、それによって、コメディ部門の最優秀ゲスト俳優にノミネートされた。

 この番組でブラッドが見せたのは、ただの演技ではない。それは、アンソニー・ファウチ医師の“物まね”!

ブラピが物まねで伝えたことは?

 アメリカではドナルド・トランプ大統領が、新型コロナウイルスに関して医学的根拠のまったくない発言を繰り返しているけれど、一方、新型コロナウイルスの対策チームのトップであるファウチ医師は国民からの信頼を得ている。

 そんなファウチ医師が、俳優のベン・スティラーとブラッドのどちらに自分を演じてほしいかという質問をされた際に、思いきりはにかみながら「もちろんブラッド・ピットです」と話したことをきっかけに、『Saturday Night Live』でブラッドが演じるファウチ医師の姿が見られることとなった。

 しかしその内容は、非常に皮肉に富んだもので、当時アメリカで新型コロナウイルスの検査数が非常に少なかったことや、トランプ大統領が「(新型コロナウイルスは)奇跡のようにね、いつか消え去る」と発言したこと、ワクチンは“比較的すぐに”出来上がるとしたことなどを皮肉交じりに笑いに変えて批判した。

画像: ブラピが物まねで伝えたことは?

 そしてその最後には、物まねのためにつけていたウィッグやメガネを取り、ブラッドに戻ってこんなメッセージを。

「本物のファウチ医師へ。このやる気がくじかれる時期における、あなたの落ち着きと明瞭さに感謝します。そして、医療従事者、救命救急などの災害時に第一に対応を行なう方々、そしてその人たちの家族が、最前線で闘ってくれていることにも感謝しています」

 政権批判をしたブラッドの演技を評価したエミー賞で、最終的にブラッドが受賞するかどうかにも注目。(フロントロウ編集部)

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