政治家に勝手に音楽を使用されることに反対する50以上のアーティストが、オープンレターを発表。各政党に対策を求めた。(フロントロウ編集部)

リアーナやアデル、シーアなどが声をあげる

 アメリカの政治キャンペーンにおいて勝手に楽曲が使用されていることに反対する50を超えるシンガーたちが、オープンレターを公開。楽曲を使用する際には、作詞・作曲家やシンガー達の同意を必要とする明確なポリシーを設定するように、与党の共和党と野党の民主党に求めた。

 このオープンレターには、ザ・ローリング・ストーンズリアーナアデルシーア、ロード、パニック!アット・ザ・ ディスコなど、数多くの人気アーティストが名を連ねており、このようにコメントしている。

「政治キャンペーンやその他の政治的活動に参加することを選んでいるアーティスト達にとって、このように許可なく公式に使われることは、彼ら個人のメッセージを混乱させ、彼らの影響力を弱体化させることになります。

音楽は力強く物語を語り、心の結びつきや絆を生み出します。それこそが、政治キャンペーンが音楽を利用する理由でしょう!しかし許可なくそれをすることは、その価値を吸い上げる行為です」

 アーティスト達は、8月10日までに、このような変更を達成するためにどうしていくかの説明を求めるとしている。

トランプ氏に因縁のあるストーンズ

 日本でも、新型コロナウイルスの影響が深刻になっていた4月に、星野源が様々なアーティストとコラボする動画「うちで踊ろう」に安倍晋三首相が参加し、星野源が「僕自身にも所属事務所にも事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません」とコメントしたことは記憶に新しい。

 星野源は政治的スタンスを明確にしなかったけれど、政治家に音楽を使用される出来事は海外アーティストにもたびたび起こり問題となっており、2016年の大統領選挙の際にトランプ大統領は、UKロックのレジェンドで、今回のオープンレターに賛同しているザ・ローリング・ストーンズの楽曲「無情の世界(You Can't Always Get What You Want)」を集会で使用している。

画像: トランプ氏に因縁のあるストーンズ

 同年、ザ・ローリング・ストーンズは、「ザ・ローリング・ストーンズはドナルド・トランプを支持しない」とツイッターで表明した。

 しかし、今年2020年6月にトランプ大統領が開いた集会で再び「無情の世界」が使用されたことを受けて、彼らの楽曲の使用を止めるよう警告し、法的処置も取る構えを見せていた。(フロントロウ編集部)

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