開催が延期となっていた英国アカデミー賞TVアワード(BAFTA TV Awards)がオンラインで開催された。(フロントロウ編集部)

イギリスのTVアワード「BAFTA TV Awards」

 2020年7月31日に、5月より延期となっていた英国アカデミー賞TVアワード(BAFTA TV Awards)が開催された。式典は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、社会的距離が取られたスタジオで生放送され、受賞者のスピーチはZOOMなどによるオンラインインタビューや、事前に撮影された録画映像で行なわれた。 

 このバーチャルセレモニーでは、イドリス・エルバが特別賞を受賞。彼のキャリアと、業界の多様性と新しい才能を育てることへの取り組みが認められた。イドリスは自身の制作会社Green Door Picturesが新人俳優にチャンスを提供していることについて「私は他の人が入るための扉を開きたい...。私は未来に前向きだ」「大きな変化が起きた」と付け加えた。

画像: イドリス・エルバ

イドリス・エルバ

 さらに、2020年3月中旬ごろに新型コロナウイルスに感染し、その後回復をしたイドリスはまた、「間一髪で(最悪の事態を)逃れられた気がするよ。生きてることに感謝してる」と語った。

『チェルノブイリーCHERNOBYLー』と『このサイテーな世界の終わり』が二冠

 今回受賞数が多かった作品はHBOのドラマ『チェルノブイリーCHERNOBYLー』とNetflixのオリジナルドラマ『このサイテーな世界の終わり』。『チェルノブイリ』はジャレッド・ハリスが主演男優賞に輝き、ドラマのミニシリーズ部門でも受賞。そして、『このサイテーな世界の終わり』はナオミ・アッキーが助演女優賞に輝き、ドラマシリーズ部門も受賞した。

画像: ジャレッド・ハリス

ジャレッド・ハリス

 『チェルノブイリーCHERNOBYLー』は、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故に基づき、旧ソビエト政府の隠蔽工作が行われる中、事故の“真実”を求める科学者たちを中心に描いた作品で、『このサイテーな世界の終わり』は高校生の男女2人を主人公にしたブラック・ラブコメディ。

画像: ナオミ・アッキー

ナオミ・アッキー

 主演女優賞は『Elizabeth is Missing』のグレンダ・ジャクソンが84歳でみごと受賞。グレンダは、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、エミー賞、トニー賞など名だたる映画祭での受賞経験を持つ大ベテラン。また、助演男優賞は、東京とロンドンをまたいで起きた殺人事件をめぐる英国発のサスペンスドラマ『Giri/Haji』のウィル・シャープが受賞。ウィルは8歳まで日本に住んでいたイギリス人で、ドラマでは関西弁を話す男娼を演じた。

画像: グレンダ・ジャクソン

グレンダ・ジャクソン

英国アカデミー賞TVアワードの受賞リスト(主要な賞)

主演女優賞

『Elizabeth is Missing』グレンダ・ジャクソン

主演男優賞

『チェルノブイリーCHERNOBYLー』ジャレッド・ハリス

助演女優賞

『このサイテーな世界の終わり』ナオミ・アッキー

助演男優賞

『Giri/Haji』ウィル・シャープ

ドラマ部門

『このサイテーな世界の終わり』

コメディ部門

『Stath Lets Flats』

ミニシリーズ部門

『チェルノブイリーCHERNOBYLー』

(フロントロウ編集部)

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