スポーツブランドのナイキ(NIKE)がYou Can’t Stop Usという、現在行なっているキャンペーンムービーを公開。(フロントロウ編集部)

ナイキのキャンペーンムービーが話題に

 オリンピックでアメリカ代表のユニフォームを担当したり、多くのアスリートをサポートしたりとスポーツブランドとしてトップクラスの人気を誇るナイキは、これまでJust Do Itなどの様々なキャンペーンを打ってきたけれど、現在You Can’t Stop Usというキャンペーンを展開中。そして、You Can’t Stop Usキャンペーンの第3段の映像が公開され、話題を呼んでいる。

 アスリート同士の体の動きをコラージュした今回のキャンペーン動画には、NBAのレブロン・ジェームズやヤニス・アデトクンボ、サッカー選手のミーガン・ラピーノやクリスティアーノ・ロナウド、テニスプレイヤーの大坂なおみやセリーナ・ウィリアムズ、マラソン選手のエリウド・キプチョゲ、陸上選手のキャスター・セメンヤなど、53名の選手が出演し、陸上、水泳、体操、バスケットボール、サッカー、テニス、アメリカンフットボールなどの、24種目のスポーツからそれぞれの選手の名場面が抜粋。4,000ものシークエンスの中から厳選された72の映像が使用され、36ものコラージュ映像で今回のキャンペーン動画が完成した。

 スポーツの素晴らしさを伝え、「私たちは決して1人ではない。だから強くなれる」や「世界をより良い場所にする」ということ、そして「ひとつになれば誰にも止めることはできない」というメッセージが込められている動画は、現在の社会情勢も反映されており、新型コロナウイルスの影響でスタジアムを消毒している場面や、自粛期間中に自宅などでスポーツを行なっているところ、そして、有色人種への差別に抗議するために、NFLの試合の国歌斉唱中に起立することを拒否してひざまずく「Take a knee(テイク・ア・ニー)」というムーブメントを広げたコリン・キャパニックや、他のアスリートがひざまずき差別反対を訴えているシーンなどが収録されている。

 このキャンペーン動画は、公開から約3日で4,000万回近く再生されており、大きな反響を呼んでいる。

 これまでファンだけでなく、競合他社にも刺激を与えるキャンペーンを行ってきたナイキは、全米で黒人差別の反対を訴えるBlack Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)のムーブメントが今より活発だった5月に「今回だけはするな。アメリカには問題がないというふりをするな。差別に背を向けるな。私たちから無実の命を奪うことを受け入れるな。これ以上言い訳をするな。自分に関係がないことと思うな。傍観して黙っているな。変化の一部になれないと思うな。みんなで変えていこう」というパワフルなメッセージが込められた動画をツイートすると、それを競合ブランドのアディダス(Adidas)がリツイートし、ライバル企業だったスポーツブランド同士がお互い手を組んで人種差別に立ち向かおうとしたことが話題になった。(フロントロウ編集部)

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