アメリカのスターバックスで購入したフラペチーノに生理用タンポンが入っていたと客からクレームがあった騒動に大きな進展が見られた。混入していた異物の“正体”が判明。(フロントロウ編集部)

スターバックス、フラペチーノに「タンポンが混入していた」 客が苦情

 米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のダイアモンド・バーにある大手量販店ターゲット(Target)の施設内に店舗を構えるコーヒーチェーン店のスターバックスで、人気商品のフラペチーノを購入した客から、フラペチーノに「生理用品のタンポンが混入していた」というクレームがあった騒動で、現地警察が捜査に乗り出していたが、騒動発生から約1カ月半が経ち、混入していた謎の物体の正体がついに判明した。

 購入者の男性警察官は、当時、メディアを通じてフラペチーノの中から出てきた繊維質の物体の写真を公開。

 フラペチーノを飲んだところ、ふわふわとした布のようなものが口に入ってきたそうで、中身を確認したところ、円柱状の物体が出てきたことから、これが生理用タンポンであると推測。

 これは、全米全土で活性化している黒人への差別撤廃と警察による暴力の行使に反対するデモ「Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター/黒人の命にも価値がある)」にかこつけた、店員による警察への嫌がらせに違いないと憤りを露わにしたことから、思わぬ事態へと発展した。(※)

※クレームを入れた警察官は当時非番で私服姿だったが、支払いの際に警察信用組合のデビットカードを使用。このことから、“タンポン混入”は自身が警察官だということを知ったうえで店員が仕掛けた「警察官に対する嫌がらせ」であると解釈した。


タンポンかと思いきや… 物体の“正体”が判明

 ドリンクの水分を吸って膨張したグロテスクな見た目のこの物体は、確かにタンポンにも見えなくもない。しかし、その後の調べで、まったく別の物であることが判明した。

 当初は、この件に関してはコメントは「差し控える」としていたものの、裏では捜査を進めていたロサンゼルス郡保安官事務所は、現地時間の8月3日、現場で得た証拠に基づき、フラペチーノに混入していた物体は、スターバックスの店内で頻用されている“清掃用のふきん”である可能性が高いと発表。

 さらに、「捜査の結果、この件が(スターバックスの)店員によって悪意をもって行なわれたものであるということは証明できませんでした」と、事件性は無いという見解を明らかにした。

画像: ※イメージ画像

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 騒動が起きたスターバックスの店舗があるターゲットの広報担当者は、問題発生直後に出した声明を通じて「我々はこの申し立てを真剣に受け止めています。しかし、防犯カメラの映像を確認したところ、(スターバックスの店員に)疑わしい行動は一切見受けられませんでした」と明言。「映像はロサンゼルス郡の保安官事務所にも共有したので、彼らがどのような調査結果を出すのか楽しみにしております」と、店員による警察に対する嫌がらせだという説に懐疑的な姿勢を示していた。

 店側がかなり自信満々に警察に証拠映像を提出したことなどを受け、世間では、被害客である警察官の“自作自演”なのではないかとの見方もあったが、騒動の真相は、店員から警察への嫌がらせでも、警察官側の自作自演でもない、“過失による異物混入”ということだったよう。

 一体どういった流れで、清掃用のふきんと見られる物体が堂々とフラペチーノに混入したのかは謎に包まれたままであり、もちろん、異物を混入させてしまった店側には反省すべき点があるが、警察官の“思い込み”により必要以上に大ごとに発展してしまった同件には、ひとまず決着がついた。(フロントロウ編集部)

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