TikTokで流行した「ベナドリル・チャレンジ(#Benadryl Challenge)」で、アメリカの3人のティーンエイジャーが病院送りに。一体何が危険?(フロントロウ編集部)

「ベナドリル・チャレンジ」って?

 これまでに「#benadryl」というハッシュタグで500万以上の映像が投稿されている、TikTokで流行中の「ベナドリル・チャレンジ(Benadryl Challenge)」をご存知だろうか。

 「ベナドリル」とはアメリカで市販されている薬の名称で、主に花粉症などのアレルギー症状を和らげるための用途で使用するもの。アメリカのドラッグストアで購入できる、用途を守って使用すれば危険のない薬なのだけれど、この薬を多量に飲んで、「ハイ」になろうとする「ベナドリル・チャレンジ」が流行した。

画像: 「ベナドリル・チャレンジ」って?

ティーンエイジャー3人が病院送りに

 どんな薬であれ、多量に摂取すれば身体に危険を及ぼすことは想像に難しくないけれど、もちろんベナドリルも一度に大量に摂取すればとても危険。今年5月には、「ベナドリル・チャレンジ」に挑戦した3人のティーエイジャーがオーヴァードーズ(過剰摂取)で病院に搬送された。

 幸運にも3人はいずれも回復したものの、3人が搬送された米テキサス州にある小児病院のクック・チルドレンズ・メディカル・センターはこの3人について、ハイな気分や幻覚を得られるというウワサをTikTokで見て、12錠以上のベナドリルを摂取したと説明している。

画像: ティーンエイジャー3人が病院送りに

 また、病院は搬送された患者の1人がレベッカという14歳の少女だったことも発表している。彼女は14錠のベナドリルを一度に摂取し、オーヴァードーズを起こしたという。「恐ろしかったです」と、レベッカの母親は病院が運営する医療情報サイトCheckup Newsroomに娘がオーヴァードーズした時のことについて語っている。

 「あの子は話すのもままならなくなり、幻覚も現れていました。安静時の心拍数も199になっていました」と、標準とされる倍以上の速さにまで心拍数が上がってしまったことを明かして、すぐに病院に連れて行ったと振り返った。

 その後、レベッカは治療の末に回復し、幸運なことにオーヴァードーズによる後遺症も残らなかったという。

絶対に挑戦しないで

 「(ベナドリルに含まれる)ジフェンヒドラミンの過剰摂取は、心拍数の増加を引き起こし、不整脈に繋がりかねません」とアンバー・ジュイソン医師は医療情報サイトCheckup Newsroomで警鐘を鳴らしている。「幻覚や発作を引き起こす可能性や、排尿ができなくなる可能性もあり、排尿するためのカテーテルを膀胱に挿入しなければならなくなるかもしれません」と、「ベナドリル・チャレンジ」に潜む恐ろしい危険を説明した。

画像: 絶対に挑戦しないで

 ベナドリル・チャレンジはあくまで海外の流行かもしれないけれど、薬の過剰摂取はどんな種類のものであれ、極めて危険。どうかくれぐれも、興味本位で挑戦することはしないでほしい。(フロントロウ編集部)

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