ラッパーのカーディ・Bが、民主党大統領候補者のジョー・バイデン氏との対談で医療や教育の無償化や人種差別問題など、様々なトピックについて議論した。(フロントロウ編集部)

カーディ・Bがジョー・バイデン氏と対談

 2019年のグラミー賞で、女性アーティストとして史上初めて最優秀ラップ・アルバム賞を受賞した人気ラッパーのカーディ・Bが、最新号の表紙を飾った米ELLEの企画で、今年11月に行われるアメリカ大統領選挙に出馬する民主党大統領候補のジョー・バイデン氏と対談を行なった。

 自称「政治オタク」で、意外にも学生時代に好きだった教科は「政治学」というカーディは、とくに2018年に長女のカルチャーちゃんを出産してからより一層政治への関心を深め、アメリカ政府の政策に批判の声を上げたり、選挙に投票するようファンに呼びかけたり、人気ラッパーという地位を利用して、これまでにたびたび政治的な発言をしてきた。

 そんなカーディが最も関心を寄せているのが、医療無償化、教育無償化、人種差別問題の3点。

 バイデン氏は、バラク・オバマ政権時代からの課題である医療保険改革についてのコメントは避けたものの、教育の無償化について、「もし私が大統領に選ばれたら、年収12万5,000ドル(約1,300万円)以下の家庭の人であれば、誰でも無料で教育を受けられるようにします。すベての人が無料でコミュニティカレッジの教育を受けられるようになります」と約束。

画像: カーディ・Bがジョー・バイデン氏と対談

 また、今年5月に黒人男性のジョージ・フロイドが白人の警察官に殺害される事件が発生したことで、人々の関心が高まっている人種差別や人種間の不平等などの問題について話が及ぶと、「世界が私たちのことを見ています。それはなぜでしょう?我々が強力だからではありません。世界は我々のことを力を持つ国の例として見ているのです。現在の大統領を通じて世界の人たちが目にしているものを見てください。彼は憎しみ、偏見、人種差別を助長しています。ミシシッピ州が旗を外した時、彼は南部連合の旗(※)を守ることの必要性を訴えていました。(トランプ大統領がやっているのは)お互いに憎むことを目的としたゲームなのです。彼は人々を対立させて、勝とうとしているのです。あなたたちの世代はそれを変えようとしています」と、現職のアメリカ大統領で対立候補でもあるドナルド・トランプ氏を痛烈に批判すると同時に、Black Lives Matter運動などを通じて積極的に声をあげる若者たちを称えた。
※南部連合の旗は南北戦争で敗れた南部の州が使用していたもので、アメリカでは南部連合のシンボルを人種差別の象徴と捉える人が多い。

 ちなみに、バイデン氏は最後に今回の対談を、「大統領になってからもミスをすることがあるでしょう。でも、私はそのミスをちゃんと認めます。(自分が大統領になったあかつきには)私が約束を守るか疑問に思う必要はありません。だから見ていてください。私は約束を破ったことはありません。これまでの人生で一度たりとも」という頼もしい言葉で締めくくっている。(フロントロウ編集部)

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