Netflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のロビン役で知られる俳優のマヤ・ホークが、読み書きに制限が出るディスレクシアが原因でイジメにあった過去を告白するも、ディスレクシアと共に生きることは「人生で受けた素晴らしい恩恵の1つだと思う」と語った。(フロントロウ編集部)

ディスレクシアとは?

 国立成育医療研究センターによれば、「ディスレクシア」とは、「文字の読み書きに限定した困難さをもつ疾患」と定義されている。根底には「音韻処理困難があり、表記された文字とその読み(音)の対応が自動化しにくく、それを司る脳機能の発達が未熟になっている」ことがあるといい、症状には主に、読字障がいと書字障がいがあるという。

 認法NPO法人EDGEによれば、日本でも「人口の5%から8%」の人々がディスレクシアに悩まされているといい、「読み書きについては正確には小学校4年生くらいにならないと日本語のディスレクシアははっきりとわからないことがある」としているほか、「中学校で英語の読み書きが入ってくると途端に困難を示す場合がある」という。

ディスレクシアを告白しているマヤ・ホーク

 俳優ユマ・サーマンとイーサン・ホークの娘で、Netflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のロビン役で知られる現在22歳のマヤ・ホークは、ディスレクシアを告白している1人。今回、マヤはアメリカのラジオ局NPRによるインタビューに応じて、ディスレクシアとの向き合い方について語った。

画像1: ディスレクシアを告白しているマヤ・ホーク

 番組の司会を務めるスコット・サイモンから、「ディスレクシアに悩まされているとお聞きしましたが」と話を振られたマヤは、「悩まされているとは言いたくない。言うなれば、あらゆる点で、私が人生で受けた素晴らしい恩恵の1つだと思う」としつつも、幼少期にはディスレクシアの症状が原因で苦労したことがあったとして、次のように続けた。

 「子供の頃は読めないっていう理由で、学校から追い払われたこともあった。それで、私は学習障がいのある子供たちのための特別支援学校へ通ったの。読み方を覚えるまでには時間がかかったし、今でも(読み書きができる範囲には)制限がある」と、幼少期に経験したことを振り返った上で、今も読み書きには苦労していると告白したマヤ。

 「今の世の中の素晴らしいところは、多くの選択肢があるということ。何かを作ったり、物語に入り込んだりする能力に制限があったことで、私は自分のそうした部分を愛する運命にあったと思うし、理解して、そのなかで大人になっていったの」と、ディスレクシアとはうまく向き合ってきたと振り返った。

画像2: ディスレクシアを告白しているマヤ・ホーク

 とはいえ、学校に通っていた頃は、読み書きが制限されていたことが原因でイジメにあったこともあったそう。「進みが遅いクラスにいるのはすごく難しいことだった。学年が上がるにつれて、下級のリーディングのクラスに下がっていくの。そのことを同級生たちにも知られるわけでね。イジメもあった」

 そんななかでも、マヤを励ましてくれたのは両親のユマとイーサンだったという。「両親が励ましてくれたおかげで、私はクリエイティヴになることができたの」とマヤ。結果として、『ストレンジャー・シングス』への出演を筆頭に現在最も注目されている若手俳優の1人となった彼女は、俳優業以外でも自身のクリエイティヴィティを存分に発揮しており、2020年8月21日には、シンガーとしてデビューアルバム『Blush(ブラッシュ)』をリリースするなど、多方面で活躍を続けている。

 マヤの他にも多くのセレブがディスレクシアを公表しており、ウーピー・ゴールドバーグやトム・クルーズ、『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフらがディスレクシアがあることを明かしている。(フロントロウ編集部)

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