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アーティストと観客100名全員が巨大バブルに入って楽しむ新型コロナ禍の隔離ライブに熱い視線が注がれている。(フロントロウ編集部)

ザ・フレーミング・リップスの巨大バブルを使ったパフォーマンス

 米ロックバンドのザ・フレーミング・リップス(The Flaming Lips)が行なっている、ビニール製の巨大バブルを取り入れたライブが新型コロナウイルス禍のライブの新たな切り札となり得るのではないかと注目を集めている。

 1993年のヒット曲「She Don’t Use Jelly」などで知られるザ・フレーミング・リップスは、ユニークで幻想的でエンターテイメント性の高いパフォーマンスで有名。

画像: 2015年のMTVビデオ・ミュージック・ビデオ・アワードでのマイリー・サイラスとコラボパフォーマンスを行なったザ・フレーミング・リップスのボーカル、ウェイン・コイン。

2015年のMTVビデオ・ミュージック・ビデオ・アワードでのマイリー・サイラスとコラボパフォーマンスを行なったザ・フレーミング・リップスのボーカル、ウェイン・コイン。

 シンガーのマイリー・サイラスが、収録曲23曲が全て無料という、トップアーティストとしては異例のオンラインリリースをした2015年のアルバム『マイリー・サイラス・アンド・ハー・デッド・ペッツ』にも参加している同バンドは、フロントマンのウェイン・コインが巨大な透明バルーンの中に入ってパフォーマンスをするのが定番となっている。

画像1: ザ・フレーミング・リップスの巨大バブルを使ったパフォーマンス
画像2: ザ・フレーミング・リップスの巨大バブルを使ったパフォーマンス

 パンデミック以前からフェスやライブでバルーンに入ったままクラウドサーフをしたり、MVにもバルーンを登場させたり、ひいては、2019年にウェインが長年のパートナーであるケイティ・ウィーヴァーと結婚した際も、2人で1つのバルーンに入って挙式するなど、もはや名物となっている。


観客も全員バルーンにイン!

 ザ・フレーミング・リップスの“お家芸”であるバルーン・パフォーマンスは、ソーシャル・ディスタンスの確保が必須とされる新型コロナ禍でさらに進化。ウェインやバンドメンバーたちだけでなく、会場に集まった観客すべてがバルーンの中に入ってライブを楽しむという異色のスタイルが評判となっている。

 彼らの巨大バルーンを使った隔離ライブが世間の注目を浴びることとなったのは、今年6月に出演した米人気トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』でのパフォーマンス。この際、収録スタジオに集まった観客たちが、1人ずつ(子供は親と一緒に)入り、ザ・フレーミング・リップスの演奏を楽しむ様子が話題になった。

 

 この際は、数十人という小規模だったものの、ザ・フレーミング・リップスは、つい先日、故郷オクラホマ州で100人の観客全員を巨大バルーンに入れた単独ライブを開催。

 通常収容人数4000人のライブホール、ザ・クライテリオンのフロアが観客たちが入った巨大なバルーンで埋め尽くされ、その上にバルーンに入ったボーカルのウェインが立って歌唱するという幻想的な映像が公開された。

 カラフルな照明を浴びて輝くバルーンの近未来的な雰囲気や、体は触れ合っていなくても、バルーンが接触していることにより、お互いのジャンプの振動が伝わって、一体感を味わえそうな様子は、まさにウィズコロナ時代に安全にライブを楽しむのにピッタリだと海外の音楽ファンに支持されている。

 ザ・フレーミング・リップスは、9月に16枚目のアルバム『American Head(アメリカン・ヘッド)』をリリースしたばかりで、このライブでは収録曲のうち2曲を披露。米TMZによると、今回のザ・クライテリオンでのライブは、今後、観客もバルーンに入るという新ライブスタイルを続けていけるかどうかを試す機会でもあったといい、さらに、MVの撮影も兼ねていたという。

こちらが観客用の巨大バルーンの準備風景。

(フロントロウ編集部)

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